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新聞の一見にて


幽霊の心臓(ゴースト・ハート)』との騒動があった週末は過ぎて、何事もなかったように学園はスタートした。


俺たちは六魔の権限を利用して会議室を乗っ取り、緊急会議と称した意味があるのかわからない事をただただ喋っていた。


「なぁ見ろよコレ!」


そう言って俺が取り出したのは今朝の新聞。


それを見て大輝は、


「恐怖のショッピングモール、断罪派(ギルティーズ)の裏には幽霊の心臓(ゴースト・ハート)かっ!?だってさ」


ちょうど見出しを読んでくれたが、一面に大きく載っていたのは、まさにあの事件のことだった。


「なになに……?事件の発端を引き起こしてのは篠垣香織という少女であり、篠垣は幽霊の心臓(ゴースト・ハート)の一員だと判明。これに対し、第六魔導生の雨坂氏が奮闘した――――って、もう俺だってわかったのかよ」


「あー私も見たけどぉ、私のことも載ってたのよぉ?」


「お、ホントだ!副会長は避難を誘導し、一般生徒を助けたって」


そうなんだよ。皆は活躍したことが十分に書かれていたんだ。なのに、


「で、翔太は?」


「なんで俺は書かれてないんだよおおお!!」


俺は机をバンッと叩いて立ち上がった。


おかしい!差別じゃねぇか!俺だって闘ってただろ!?


「載っていれば、翔くんの序列も上がってたかもねぇ」


「まあ六魔は上がんねぇし、生徒会は序列入ってないんだっけか?」


俺の嘆きをスルーして、二人は会話を続ける。


「つーかお前はなんかしてたのか?」


笑いながら大輝は聞いてくる。


くそぅ!教えてやるよ!俺の武勇伝!!




        **





「いやああああああああ―――――!!」


「オ……ニイ……サ……マ……」


「助けて―――――ッ!!殺されるぅ――!?」


パキンッ(『掌握(グラビング)』の能力が解ける音)


「……ッは!?…………はあはぁ」


「いやああああああああ――――――!!」


「あ、お兄様!!これって……もしかして」


「ああああ―――――――!?」


「ちょっ、お兄様!待ってくださいー!」





         **




「で?」


「い、以上です……」


「だと思ったぜ!」


カハハと大口開けて爆笑する大輝。


クソ!言い返せないから余計に腹立つ……!!


「はい!もう昼休みは終わるわよぉ?二人とも午後の訓練に行ってきなさい」


俺の拳が大輝の顔面を捉えようとしたとき、和葉はパンと手を打って、合図した。


こうして意味があったのかわからない会議は幕を閉じた。





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