Revelation Of Truth
三人称を使用します。
少し分かりにくいかもしれません。
一人の少年と一つのなにかが去って行ったあと、現在フロアにいるのは一組の男女。
仲睦まじく並んでいればカップルと形容できたであろうが、その二人はカップルと言うにはほど遠かった。
男子生徒の方は未だ警戒心をあらわにし、まるで雷雲の如く彼の怒りを表す電気が体の周りを回り続けている。
対照的に、女子生徒の方は我関せずといった風に、男子生徒の射殺すかのような視線を受け流し、不敵な笑みを浮かべている。
その女子生徒は言った。
「アタシのなーにがわかったって?」
その口調は相手の怒りを助長させるかのように、どこか馬鹿にした感じだ。
「あんたの今までの言動がヒントをくれたよ。さすがにここまで来れば、バカでもわかるぜ?」
はっ、と笑い飛ばすように男子生徒は返した。
そして語り続ける。
「あんたの異能『掌握』は大方近くにいる人間を肉体的に支配する能力だろ?ただし、支配する人間は感情のパラメータが一定値を超えた者だけだ。違うか?」
「くっ……!!」
どうやら図星だったようで、さっきまでの余裕は崩れ、少女は歯噛みした。
「一番最初にあんたが俺と翔太の前で操った断罪派の奴、あいつが抱いた感情はお前に対する『怒り』だ。」
「その後にたくさんの断罪派の連中を操ったが、あいつらも同じくあんたに『怒り』を抱いていた。そして最後に――――――」
少年はあえて間をとる。
「明日香ちゃんを操ったが、彼女が抱いていたのは、お前に対する『恐怖』だな。」
少年の独白はなお続く。
「もう一つ、あんたは言ったよな?解除法があるって」
「な、な、なんのことだったかしらー?」
少女は明らかに動揺した。体が僅かに震えている。
「とぼけんなよ。こっちはもう知ってるんだぜ。支配された人間に衝撃を与えればいい、違うか?」
少年は次々とその異能の正体を当てていく。
少女は既に余裕をなくしたようで、
「そ、それがどうしたってのよッ!?アタシは感情の高ぶってるものを無限に支配できるのよ!アンタを倒すことなんて―――――」
「それはないな」
少年は少女の言葉を途中で遮った。
「お前は掌握する対象が増えれば、細かいコントロールが出来なくなるだろ?」
「………ッ!?」
これもまた図星なのか少女はまた爪をかんだ。
ぎりぎりと音を立てる。
ここまでくれば誰がどう見ても少年の方が優勢だと思うだろう。
だが、神がどちらにサイコロを振るのかは最後までわからない。戦闘というものは常に状況が変化するのだ。
例えば、第三勢力が介入してしまえば、それはいとも簡単に崩れてしまう。
そんなことを少年が思ったときだった。
いつか見たように、向かい合っている二人の間の空間が突如歪みだし、白い球体が生まれると、そこから一人の少女が現れる。
二人は同時に叫んだ。
「G2!!」
「美霊ぁ!!」
一人は驚きの表情を持って、もう一人は救いの神を見たかのような表情であった。




