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CALL FOR YOU TO FIGHT ④


「いい?お願いを聞く代わりに条件があるの」


「………はい」


有無も言わせぬ強い口調で、俺を押し黙らせる和葉。


こういうのを尻に敷かれると言うのだろか?いや、なんか違うかも。誰か知っていたら、ぜひ教えてください。


「いい?率直に言うわよ?条件は私とデートすることよ」


「……」


はぁぁ……。心の中でため息がもれる。いや、実際に出したら、殺されちゃうんだもん。


和葉とのデート。


これこそが俺がさっきまで電話することを渋っていた理由なんだ。


別にデート自体が嫌なわけではない。というか、むしろそこそこには楽しいくらいだ。強いていえば、俺の出費が異常なことくらいだが。


何が嫌なのかというと、和葉の取り巻きたちにデートしていることを知られてしまうことがだ。所謂一つの親衛隊って奴だ。


生徒会副会長を務める和葉は、学園内で非常に人気がある。可愛いうえに強い。そんな人間に憧れたり、応援したいって輩はわんさかいるわけだ。


そうすれば必然的に親衛隊なるものが結成されるのは言わずもがなだ。


いいか?俺が和葉とデートしたことが、親衛隊に知られでもしろよ?確実に殺されちゃうぞ、俺が。


だから、俺は和葉とのデートだけは避けたかったんだ。


「聞いてる?翔くん。返事はハイかYESでするのよ」


「一択じゃん!?」


「この条件を受け入れない限り、翔くんにはいっさいの指導をしないわぁ」


くふふ、と楽しそうに嗤う和葉。


クソ……。断れそうな理由が見つからない……!!なにかないのか、なにか!?


「もう一度聞くわぁ。私とデート、するの?」


もはや悪魔の宣告でしかなかった。


「…………。し、します」


精一杯の抵抗を込めて、聞こえるか聞こえないかくらいの声で応える。


「そう!じゃあまた連絡するわぁ。来週は時間あるから、剣術の練習もしようねぇ。おやすみ、翔くん」


プーーーーーと、耳に当てた携帯からは無機質な機械音だけが響く。


和葉は言いたいことだけを言ってさっさと切ってしまった。


おい、今ので聞き取れたのかよ。俺がハイって言うの、確信してただろ。


ああ……。どうすっかな、コレ。


悩むなぁ。


ずっと同じ姿勢でいたせいか、のびをしたときに体がバキバキっと音を立てた。


その姿勢のまま時計を見上げると、日付が変わる十数分前だった。


電話かけたの何時だったっけ?めっちゃ話してたのか?


やがて疲れが全身に回ってきたのか、もはや頭が正常な思考を放棄しようとしている。


俺はベッドに潜り込んで電気を消すと、深い深い睡眠へと沈んでいった。




おやすみ、和葉さん。









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