CALL FOR YOU TO FIGHT ③
和葉のからかいを無理やり切り上げて、本題を話し始める。
「ってことで、剣術の指導をして欲しいんだ。頼めるかな、和ねぇ?」
一応、ことの顛末――――――オルガとの異能騒動―――――を簡単に説明しておいた。
それなりの理由があれば、和葉からの協力も得やすいと思ったのだが、
「ねぇ、そのオルガくんはぁ、今どこにいるのぉ?」
さっきとは別人と思えるような低い声で、
「ごめんね翔くん。和葉さんは急用ができたのでぇ、電話を切るわぁ。相談の件はまた今度ねぇ」
チリチリと日本刀が鳴るような音が聞こえて、
「え、えっと…………。ご用事ってなんでございませう?」
いやな予感しかしないけど、恐る恐る尋ねてみると、
「決まってるでしょぉ?オルガくんをコ・ロ・ス・の♡」
怖っ!!かわいく言ってるけど内容がこわい!!
てかやめて!死人は出さないで!
「止めないで翔くん!翔くんが辛い思いをしたのなら、その原因を殺さないと!」
いやいや、なんか間違いがあるんですが!?
確か大輝曰く、異能を取り返すにはオルガの意志で返却させるんだとか。
死んだら意味ないんだよ、と和葉をなんとかなだめさせた。
「……分かったわ。翔くんのお願いを聞いてあげるわ。その代わりに」
「ありがとう!和葉さん!恩に着るよ!」
早口で言って和葉の言葉を途中で切った。この後に続く言葉を言わせないために。
「お願いを聞く代わりに、条件が」
「本当ありがとう!それじゃあまた学校で」
「条件が」
「いやーマジで感謝してるよ!やっぱ頼りになるなぁー」
「……」
「じゃあまた学校で」
そうして、バイバイのバを言いかけたとき。
「……。翔くん、聞きなさいっ!!」
………、……………。
「…………はい」
先程の低い声で怒鳴られたら、もう話を聞くしかなかった。
ああ、嫌だなぁ。




