用語集欲しいんだが、誰か作ってくれないか?
大輝が提案した作戦はこうだった。
異能を取り返したい俺。
『幽霊の心臓』を潰したい如月。
二人の利害は一致しているから、オルガを二人で倒してみては?ということらしい。
言ってしまえば簡単だが、オルガが二対一の決闘を受けるはずがない。
そもそも如月曰く、居場所が分からないとのことだった。
じゃあどうすんだよ、なんて意図を大輝に投げかけてみると、
「そこら辺もちゃんと考えてある。お前らが二人で戦い、かつオルガが戦わねばならない状況を作ればいいんだろ?それは学園祭を利用する」
「学園祭?『太陽祭』のことか?」
太陽祭―――――。
それは年に一度行われる、学園生徒全員が参加する決闘式で序列を決める大会である。
そしてその頂点から以下六名を集めたのが『新・第六魔道生』となるのだ。
現・六魔の大輝や如月もこの大会で勝ち残った、れっきとした実力者なのである。
彼らの性格は置いておいてだが。
「いや違う。今年から導入された『双方決闘祭』を利用するんだ」
おい、また初耳かよ。
もう誰か用語集みたいなの作ってくれないかね?
「それって、二人組のペアで戦うやつよね?」
おっと、如月は知っていたみたいだな……。
なんか分からんが、ショックだぜ……。
「そうだ。俺たち六魔は強制参加だし、二人組ならお前らで組むこともできる。俺は誰かてきとーに見つけるさ」
「戦闘科は全員参加なのか?」
「いや、一般生徒は自由参加だったはずだ」
なるほどな。
確かに俺たちの利害は一致しているし、異能を取り返すにも悪くない条件だ。
オルガに勝てば異能も戻ってくるし、おそらく優勝すれば六魔にも入れるのだろう。
「ただ奴の異能の特質上、心配なことがあってな……」
なんだよと思い、目で尋ねると、
「アイツが別の異能を奪っちまうと、今持ってる翔太の『具現化』が消えちまうんだよな……」
大輝が最後にとんでもない爆弾を投下してくれたせいで、俺のやる気が膨れてしおれた。
―――――――――『双方決闘祭』まで、あと三ヶ月。




