悪魔の御告げ
ソイツは俺達の隣の席に座っていた。
黒い服装をしており、なぜかフードを被っていた。
そのフードの下には、チラリと覗く白髪に、どこか人を小馬鹿にしたかのような笑みと、恐ろしいまでに冷たい瞳があった。
「……ッッ!!」
目が合った瞬間、ゾワリと背筋が凍るような感じがした。
というか今の今まで、こんな怪しげな男いたか?
「いきなり人の会話に入ってきて、誰だよお前。ていうか、俺の『お願い』が無理だってどういうことだよ?」
「貴様に名乗る必要はない」
なんだよ、と思い立ち上がると、大輝と如月が同時に声を上げた。
「「オルガ」・グランフォード……」
「お、お前ら、知り合いか?」
「ああ、アイツも六魔の一人だ。ちょうど序列は俺と如月の間だな」
正体がバレたからか、チッと舌打ちするオルガ。
フンと鼻をならすと、
「貴様の望みが無理だという理由だけ教えてやろう。それは決闘の際に『六魔』の座をかける場合には、生徒会の申請を通す必要があるからだ」
「は?」
えっと、つ、つまり……?
「つまりだな翔太。あの決闘には事前申請がなかったんだ。」
お、おい。嘘だろ?
「よって貴様のその『お願い』は通らない、ということだ。理解したか?」
今更ながら、絶望的なことを聞かされて、俺はがっくりと座り込んでしまった。
ということは、あの決闘は全て無駄だったってか?
そんな俺の心中を知らずして、ずっと黙っていた如月がオルガに吠え掛かる。
「オルガ・グランフォードぉ!あ、あんたなんでこんなところにいるわけ!?」
「貴様が決闘に負けたと聞いてな。その無様な姿を見に来ただけだ。貴様に用はない」
「なんですって~~!!」
「貴様が俺にキレる道理はないぞ如月。現に今おれは、貴様の六魔脱退の危機を救ってやったりのだからな。感謝しろよ?」
そう言ってオルガはどこまでも不遜に嗤う。




