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61話「決闘トーナメント第1予選 通過後 後編」

他グループは流していきます。

 〜緑グループ〜


 「遅いよォ!!」


 「ぐはぁ!」


 母ちゃんが冒険者の攻撃を余裕で躱し、飛び蹴りして緑バッチを破壊すると共に冒険者をぶっ飛ばす。



 『母ちゃん様、第1予選1位通過です。おめでとうございます』



 「なんだぁ、もう終わりかぁい!!まだまだ足りな………」



 開始してたった5分で5人の緑バッチを破壊した母ちゃんであったが大声で物足りないと戦闘狂みたいな主張をする。しかし、彼女は予選通過したのでその場に消えた。


 母ちゃんの姿を見てハヤト含め、観客全員は唖然としていた。


 一方、アキラは


 「はぁ!!」


 母ちゃんが予選を通過している頃、ジャングルの中央部で、アキラは男と交戦していた。アキラは愛槍であるユニコーンランスを男に目掛けて突き刺そうとするが、


 しかし


 「効かねぇんだよぉ!!」


 ーーガキン!!と本来なら身体を突き刺すはずなのだが身体を弾かれた。


 「な!?」


 アキラは驚きの表情となり、敵である男の姿を見ると、彼は身体はまるで鉄のようにカチコチとなっており、日光の光によって反射してピカピカ輝いていた。


 「俺の『鋼鉄化(こうてつか)』は、そんなしょぼい攻撃効かないねぇ!!」


 鋼鉄化の属性スキルを発動させていた男性は武器である斧をアキラに目掛けて振り回す。アキラはユニコーンランスでそれを弾き、そのままバックステップして男から距離をとった。


 「へへ、悪いが俺はもう4つ緑バッチを破壊してるんでね。2位通過は俺が頂くぜ」


 男はニヤニヤしながら腕をポキポキと鳴らしたあと、アキラに向かって勢い良く突進し始める。恐らくこの攻撃を食らってしまったらアキラは緑バッチを破壊されながら吹っ飛とんでしまうだろう



 ーーーーアレ、試してみるか



 この状況の中で何かを企んでいるのか、アキラは珍しく不気味そうに笑いユニコーンランスを構える


 「属性スキル発動!!」


 アキラが大声で叫ぶと男性の目の前に分厚い氷壁が出現する。


 「んなもん、意味ねぇよ!!」


 そう言って、男は勢い良く氷壁にタックルし、氷壁を粉々にした瞬間、


 「!?」


 崩れた氷壁から勢い良く冷たい風………冷気が噴出。それによって、周りの空気が冷気によって冷やされ水蒸気が発生し、一瞬で辺り一面を霧の世界へと変えた。



 これはアキラがここ数日に考えた秘策の一つであった。



 そして、男が霧に動揺しているうちにアキラは霧の中から男の真正面に現れ、スピーディーにユニコーンランスを突き刺して男の緑バッチを破壊した。


 「なっ!?」


 「ちなみに、私も貴方含めてこれで5人目だから」



 『アキラ様、第1予選2位通過おめでとうございます。』



 この文字を見るとアキラは安心したのか、息をホッと漏らし、そのままシュンと消えた。


 ♦︎♦︎♦︎♦︎



 〜青グループ〜



 「てあぁ!!」


 「熱いぃぃぃ!!」


 Sランクに昇格したフェイが属性スキル『マグマ』を上手く駆使して5つ目の青バッチを破壊した。


 『フェイ様、第1予選8位通過です。おめでとうございます』


 (Sランクに昇格したんだもん!!恥ずかしい姿は見せられないよね!!)


 フェイは嬉しそうに笑いながらガッツポーズをする。



 そして、フェイが消えようとした瞬間、ピコンと脱落者のアナウンスが耳に入った。



 『ギラ様、脱落です』



 「え………」



 『ケニック様、第1予選9位通過です。おめでとうございます』



 フェイはアナウンスを聞いて驚きの表情を隠せなかった。ギラとはフェイと同じくSSSランクモンスター『キングオーガ』に立ち向かい功績が認められ共にSランクに昇格した冒険者である。


 そんな彼が第1予選で落ちるとは、フェイは思ってもみなかった。



 (ケニック…………覚えておこう)



 そう心の中で思ったあと、フェイは姿を消した。



 〜ジャングルの南部〜



 今回、第1予選でガインか設立したジャングルの南部は木々が生い茂っており、辺り一面が暗く、所々に太陽の光が入っていた。


 その1つの光の中に1人の男が空を見上げて立っていた。彼の姿は一言で表すならミイラ男だった。上半身全身に包帯をグルグル巻きにしていた。そして、手には大きい鎌を持っており、その鎌の刃には血がべっとりと付着していた。




 「こんなもんか…………。つまらんな」




 ミイラ男は小さな声でそう呟くと、鎌を背中に背負ってジャングルの奥地へと消えて行った。


 ♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎



 〜黄グループ〜



 黄バッチをつけていた冒険者たちが、ジャングルの入り口付近に集まっており、ガインによって第1予選の説明を聞いていた。



 そんな中、1人の変態が謎の行動を取っていた。



 「君、可愛いねぇ。俺と1発どうだい??」


 「ひっ!?」


 その変態は急に可愛らしい女冒険者の肩を触り………


 「おぉ、いい筋肉だ。引き締まってる」


 「うおっ!?」


 その変態はマッスル体型の冒険者の腹筋をいやらしく触れ…………


 「それ、めちゃくちゃかっけぇ剣やね。どう?俺にくれない??」


 「ちょ………!?」


 その変態は冒険者が背負っていた大剣を羨ましそうに触り…………


 「おいおいおい、俺の姿見て惚れてんじゃねぇよ。」


 「キャー!!」


 その変態が女冒険者に声を掛けた瞬間、驚きのあまりビンタを喰らっていた。




 「いてて……。いいビンタだ。俺のアソコが元気になっち………ぐほっ!?」




 またしてもその変態はセクハラ発言をしようとしていたが、途中に地面からツルが発生しその変態を縛り上げられたことによって中断された。



 「おいコラ、てめぇ。いい加減にせな強制退場させっぞ」



 ガインがタバコを咥えながらその変態に喝を入れる



 「グランさん………、あまり迷惑かけちゃダメ」



 その変態の正体は、マーガルギルドSランク1位の冒険者、グランだった。そして、縛られているグランにマーガルギルドSランク9位の冒険者、シュンが注意する。グランは「うむ」と言いながらも1回頷いた。



 「ったく、次やったら強制退場だからな」



 グランの反省の色を見たのかガインはそう言ってツルを緩めさせ、グランを解放させた。身動き自由になったグランにシュンは手をさし伸ばす。



 「ありがとうシュンくん。あとで、魚奢ってあげる」


 「ん。ありがとう。でも、なんであんなことやったの??」



 シュンの言葉にグランはシュンの頭に手を乗せ優しく撫でたあと、一言だけ呟いた




 「面白そうな人間を残したくてね。けど、邪魔が入ったせいであと一人残ってるんだ」



 「??」



 グランが謎の発言をしたあと、シュンから離れ周りをキョロキョロとしながら歩く。まるで、何かを探しているかのように


 すると、1人の少年に目が止まった。


 「大丈夫大丈夫。アズは行けたんだ。だから僕も………。けど、緊張が…………。あわわわ」


 グランが見つけたのは黒髪の少年、ダイルだった。第1予選開始前で緊張しているのか、身体を震わせていた。




 (あの少年…………面白い)





 グランはニヤッとしながら心の中でそう呟くと、ダイルの方へと駆けつける。


 「やぁ」

 

 「うひ!?………あ、選手宣誓してた………グランさん??」


 グランは普通にダイルに話しかけると、ダイルは声掛けた誰よりも驚いていた。しかし、選手宣誓をしていただけあって彼はグランのことを覚えていた。


 「緊張してるのかい??」


 「まぁ。」


 「君ならきっと大丈夫だ。もし、ジャングルの中で遭遇したら本気でやり合おう」


 グランはダイルに手を差し出す。ダイルはきっと(きっと、負けるだろうな)と思っていそうな表情でグランの手に触れ握手した。






 「準備はいいな??それでは第1予選始め!!」





 その後、黄色グループの冒険者たちはジャングルの中に入り第1予選の開始を待っていた。



 そして、ガインによる開始のアナウンスが鳴り響いた瞬間









 「俺が触れた人間以外のバッチは破壊される」











 ーーーバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリンバリン……………








 「「!!!????」」








 黄色グループの第1予選が始まって1秒…………、ガインとカスミ含めこの場にいる人間は何が起こったのか、最初は理解することが出来なかった。





 そして、1分が経過したあと、ようやくこの状況を理解したガインがポロッと一言だけこぼした。





 「450人のバッチが砕けやがった…………」







 そう、理由は分からないが、開始して1秒で450人の黄色バッチが突然砕け散ったのである。





 つまり、黄色バッチが偶然にも破壊されなかった50人は…………………






 『黄色バッチをつけている50人の皆様、第1予選通過です。おめでとうございます』






 このアナウンスによって、黄グループの第1予選は5分も満たさずに終了した。

 


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