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36話「あのモンスターは……②」

おひさしBLEACH

 緊急報告を聞いたハヤトとアキラとコリンは大急ぎでギルドの方へと向かって走っていた。


 「どうして、SSSランクモンスターが………」


 と不安そうにアキラが呟くと


 「考えたってどうしようもないでしょ。今頃、他の冒険者たちが闘ってるはずだから早く加勢しよう」


 とハヤトが無表情で答える。


 「師匠………、私は」


 「当然、お前は来ちゃダメだ。」


 「でも、私はもう戦えます!!」


 コリンは強気でハヤトに反論する。確かに、コリンだったら、下手したら他の冒険者達より戦力になると思うが、ハヤトは無表情で



 「甘ったれるな、このクソガキが。俺からの命令だ。来るな。もしこれを破ったらしたくないけどお前を破門する。分かったな??」




 「ッッーーーー」



 これに対しては、アキラは何も言えなかった。確かに、コリンは戦闘能力はあるが、SSSランクモンスターを目の前にしてはすぐに殺られてしまうからだ。キツい言い方だが、これはきっと師であるハヤトの優しさだとアキラは思った。


 「分かりました………」


 ハヤトの気持ちが伝わったのか、コリンははやとの言葉を受け入れ、ハヤトは走りながらガシガシとコリンの頭を撫でた。


 そして、ズドーンズドーンと、爆発音が大きくなる。それに伴って、Cランク並の冒険者たちが一般市民達などの避難の誘導を行っていた。


 「コリンはそのまま避難しろ」


 ハヤトの指示にコクリと頷いたコリンは、「ご無事を祈ってます」と一言呟いて、一般市民たちと一緒に避難経路の方へと向かって行った。


 それを見届けたハヤトとアキラは、再びSSSランクモンスターのいる戦場へと足を運んだ。


 ♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎


 現在のマーガル王国の現状は最悪であった。ほぼ全壊し瓦礫と化した建物や血を流して倒れている人達でいっぱいであった。


 そして、その中心にいるのが、今回の主犯であるSランクモンスターである『キングオーガ』だった。


 全長5メートルは超えるであろう紅い肌の巨体に、なかなかのマッスル体系。顔は鬼のような顔付きにツノが二本生えていた。


 「らぁ!!」


 現在、フェイ含めAランク冒険者がキングオーガと戦闘中であった。溶岩鎧を身につけ、全能力を上げているフェイは属性スキル『マグマ』をフルで発動させながら、キングオーガに攻撃を仕掛けていた


 「グオォォォォォオォォオォ!!」


 だが、キングオーガは大声で咆哮をあげ、巨大な腕を振り回し、フェイの攻撃を阻止した。


 「くっ……」


 「俺に任せろ!!属性スキル発動!!」


 攻撃が通用しなくて悔しがっているフェイを励ますかのようにひとりの男性がキングオーガに属性スキルを発動して立ち向かった。


 彼の名前はギラ。Aランク10位で彼の属性スキルは『土』である。


 「『ゴーレム』!!」


 ギラは土でキングオーガと同じくらいある大きさのゴーレムを3体生成した。そして、そのゴーレムはキングオーガにガシッと抱きつき動きを封じた。


 「よし!!バーン!!やっちまえ!!」


 「おう!!属性スキル発動!!」


 バーンと呼ばれたアフロの男性は勢いよくキングオーガに接近する。彼はAランク8位の冒険者で、属性スキルは『炎』である。


 属性スキルを発動させたバーンの両手の拳が激しい炎に包まれる。


 「喰らいやがれ!!『豪炎連撃(ごうえんれんげき)』!!」


 バーンは、キングオーガの腹にめがけてオラオラオラオラと高速で連続パンチをぶちかました。キングオーガは「グオォォォォォオォォオォ!!」と苦しそうな咆哮を上げる。


 「よし!!このままトドメだ!!みんな一斉に属性スキルを発動させろぉ!!」


 バーンの言葉で周りにいる冒険者たちが、一気にキングオーガに目掛けて属性スキルを発動させた。


 ドオォォォォォォンと爆発と砂煙が盛大に起こった。


 「よし!!やっ…………」



 周りにいる冒険者の1人が嬉しそうに言葉を出そうとした瞬間、その冒険者の首が弾け飛んだ。


 「なっ!?」

 

 砂煙の中からズシズシと現れたのは、一斉に属性スキルをまともに喰らったのに、何事も無かったかのような余裕の表情を表しているキングオーガだった。キングオーガはニタァと不気味そうな笑みを浮かべている。


 「化物かよ」


 ギラは声を震えながら言葉を呟いた。


 「ガァァァァァァァァォォァ!!」


 キングオーガは咆哮をあげながら、冒険者に向かって走り出す。巨大でありながら、ハヤト並の速さである。


 「『土壁』!!」


 ギラは反射的に土でできている壁を何個か生成し、キングオーガの動きを止めようとしたが、キングオーガはまるでカンフーかのような滑らかなパンチや飛び蹴りなどをして土壁を簡単に砕き、動きを止めなかった。


 そして、属性スキルを発動し続けたせいでスタミナが無くなったギルはガクッと膝を土につけ、四つん這いになった。


 「ギラ!!」


 バーンが大声で叫ぶ。しかし、既にギラの目の前にはキングオーガが接近し、彼に目掛けて腕を振り下ろそうとしていた瞬間であった。


 「「属性スキル発動!!」」


 ギラとキングオーガの間に分厚い氷の壁が出現すると同時に、嵐のような風がキングオーガに襲い掛かり、キングオーガは吹っ飛ばされた。



 「動ける者は、すぐに倒れている人の治療を!!ここは私達に任せて!!」



 「でかいなぁ〜。でけぇなぁ〜。大きいなぁ〜」


 「でかいしか言ってないよね!?」


 そこに立っていたのはSランク3位の冒険者、アキラと永遠のFランク冒険者であった。

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