あんころ餅
明智も加わってから数日
俺やん村では、平和な毎日が過ぎていた
あなた「ねー……お腹すいたー!!
肉! 焼肉食いたい!」
明智「肉ですかぁ……
そうですね。
そろそろ干し肉も尽きますし
狩りに出掛けますか」
村重「ふむ……どれ、ワシは魚釣りにでも
出掛けるとするか」
あなた「…………あんころ餅食べたいのはー……?」
村重「俺やーーん!!」
明智「俺やん、ですな」
あなた「村重~あんころ餅
作ってくれるんじゃなかったのー!」
村重「いや、作ろうとしているのだが……
作っている横から
そなたが片っ端から
焼き餅にしてしまうではないか」
あなた「だあってさ
磯部餅めっちゃ美味いんだもん」
明智「……それは、いけませんね」
村重「……困ったお人よのう」
村重は少し考えると
ふっと笑った
村重「だが、そなたが焼き餅を作っても
余るぐらい作ればよいか…
明智、手伝ってくれぬか」
明智「いいですよ
でも、その前に狩りにいかねば」
明智は、ちらりとあなたを見る
明智「今度は『肉よこせ』攻撃が
止まらなくなりそうです」
あなた「肉ーーー!!」
村重「……ほれ、行ってこい」
明智「では、行って参ります」
あなた「いってらっしゃーい!
お肉いっぱいお願いねー!」
その夜
明智が狩ってきた猪肉で
三人は焼肉を楽しんでいた
あなた「ウヘヘ……
肉~♫ 肉~♫
や、き、に、く♫」
そう言って、皿いっぱいの肉を一気に頬張る
明智「ああ……そんなに口にいれたら
まだ熱いですから火傷しますよ」
あなた「ふぁっへ、ほなは、ふいへはんはもん」
村重「ハハハ!
そなたは食べてるときが
一番幸せそうよのう」
明智「村重殿、煽らないでください……
ほらほら、たくさんありますから
ゆっくり召し上がってください」
あなた「明智も村重も食べなきゃダメだよ!
みーんなで食べるから美味しいんだもん」
村重「ふ……皆で食べる……か」
明智「……確かに、そうですね」
あなた「ね! だから、はい、はい!」
そう言って、村重と明智のお皿に
こんもりと肉を積む
明智「こんなには、食べれませんよ」
村重「ワシも……
いくら生き返ったとはいえ
歳だからのぅ……」
あなた「……焼肉大好きなのは~?」
明智「俺やーん!」
村重「俺やーーん!」
あなた「よし!じゃ、食べて!」
結局三人は
お腹がはち切れんばかりに
焼肉を堪能した
………そして、その夜
明智「もう少し大きくしますか?」
村重「うーむ……喉を詰まらせんか心配だが……」
明智「しかし、大きいほど喜びそうですね」
村重「そうだな……いや、しかし……」
明智「一気に頬張りそうで怖い、と」
村重「先ほどの肉も、熱さを無視していたんでな」
明智「確かに……あの熱さで無傷でしたね」
村重「少し、小さめにするか」
明智「それはそれで、何個も口に入れそうですね」
村重「う……む」
二人は腕を組んで
しばらく考えたあと…
村重「普通の大きさでよいか」
明智「そうですね、そうしましょう」
こうして明智と村重がコッソリと
あんころ餅をこしらえていたことを
あなたは知らない。




