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顔も知らない婚約者
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ゲルヴェイン大公家。
先々代国王の弟が立ち上げた王家の分家。
"一番国王に血が近い"と言われている筆頭分家であった。
メニアドールの生家、サンドレン公爵家に先代国王の第三王子である父が婿入りした際、"大公家よりも公爵家のほうが王に血が近い"ということになってしまった故に、"サンドレン公爵家に娘が生まれたら、大公家の男児と婚約を結ぶこと"と取り決められていた為、メニアドールが生まれた瞬間に三歳上のゲルヴェイン大公家の嫡男との婚約が決まった。
現国王に代が変わり、第一王子・ライオルが生まれて間もなく、国王は病に倒れ子供が望めない身体になってしまった。
ライオル王子の立太子は確実になったが、"万が一"の事を考えてもう一人、大公家から"後継候補"をえらぶことになって。
そこで選ばれたのが、"筆頭分家"であったゲルヴェイン大公家の嫡男、メニアドールの婚約者だった。
メニアドールが二歳の頃だったと聞く。
その大公子息とはそれなりに交流していたらしいのだが、その記憶はメニアドールにはない。
正直、顔も覚えてない。
メニアドールが四歳の頃、その大公子息は亡くなったのだから。




