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ガイアスの聖なる大樹  作者: 琵琶ノ弦
大教会

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2


***


「え····えぇ。とても良くしていただいてるわ」


突然出てきた"ゲルヴェイン大公家"の名前に戸惑いながらメニアドールは当たり障りのない返事をした。


ゲルヴェイン大公家との婚約は、メニアドールが四歳の頃に"婚約者の死"によって立ち消えた。

亡くなった理由は屋敷の火事だったと聞いている。


焼け跡から見つかった遺体の損傷は激しく、誰が誰だか分からない状態だったそうだ。


<どういう事??ゲルヴェイン大公一家が生きている??>


過去が()()()()()()

それが何を意味するのか。


<何が起こっているのか、調べる必要があるわ。問題ないなら破棄しても良いわね>


"これから"に影響するかもしれない。

時を巻き戻ってきたメニアドールにとって、元々があって無いような婚約だ。破棄しても問題ないだろう。


『マデリア』


夫であったベルナードの顔が頭に浮かんだ。彼の求婚によって決まった結婚。


大切にしてもらった。

それと同じくらい大切だった。

そこにあった感情が"愛"とか"恋"とか、そういうモノかどうかまではわからないけれど。


それでも。


『何度時を戻っても貴方と結婚したいと思っているわ。ベルナード』


貴方以外は要らない。

だから、この婚約は"必要ない"。


私はもう"マデリア"ではないけれど、貴方が"それでもいい"と言ってくれるなら、もう一度貴方と結婚したい。


メニアドールはそんな事を思いながら、紅茶を飲んだ。





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