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大教会の建物から出た"女"は、控えさせていた馬車にすぐに乗り込み、落ち着かせるように息を吐き出した。
そして、鞄から先程回収した"手紙"を取り出す。
大きく翼を広げ今にも飛び立たんとする様子の鳥の紋章は間違いなく"彼等"のもの。
あぁ、なんで。
こんな事になってしまったのだろう。
"女"は平凡な人生を送って来たと自負している。
中流貴族に生まれて、実家と似たような家柄の男と結婚し、子宝にも恵まれた。
平凡だけれども、幸せだった。
なのに。
女は意を決して手紙を開ける。中には、一枚の紙切れが入っていた。
その紙切れに書かれた文字を見て、女はワナワナと唇を震わせる。
「······誰か···お助けください····。誰か····!!」
女の叫びは誰の耳にも届かず、虚空に消えた。




