手がかり
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"時間が巻き戻った"。
その事に確証を持てたマデリア-----、メニアドールは不自然にならないよう"夢が怖かった"と、傷心のふりをしてしばらくの間、ばぁやに慰めてもらっていた。
そして、時間をおいて"ちょっと落ち着いたわ"と立ち直ったふりをして、誤魔化す。
「メニアドールお嬢様が落ち着いたようで、ばぁやも安心です。
よろしければ、お着替え前に心が落ち着けるホットミルクをご用意いたします」
「ホント??じゃぁ、お願い」
そうお願いすると、ばぁやは準備のために、すぐに退室していった。
メニアドールは、すぐに枕元にあるチェストの引き出しを空けた。そこには一冊の日記があって。
子供の頃から日記を書くのは習慣だった。
それは"マデリア"になってからも変わらなかった唯一の習慣で。
その日記の、まっさらなページに覚えている限りの"これから起こる事"を書き連ねる。
そして今まで出会ってきた人物の事もざっくり書いておく。
家出をするまでの経緯。
セルバス王国の修道院のシスター達。
剣の道を選び、そこで出会った街の憲兵隊として出会った様々な人。
フリンゲルツ男爵家に養子に入ってから出会った人達。ベルナードと結婚してから出会った人達。
そういう人達を容姿の特徴と共に一通り描いていって。
<これでよし>
書き終えて満足して"これから"の事を考える。
イスレード王国のセルバス王国侵略を止める。
だが、今の自分は10歳の小娘に過ぎない。社交界にも出ていなければ、それらを調べるコネもない。
ついでに手がかりもない。
『"ガイアスの聖なる大樹"を再び-----!!!』
死ぬ前にイスレード国王が叫んでいた言葉をふと思い出す。
<"ガイアスの聖なる大樹"って何かしら??>
"それ"が、侵略の理由かどうかは分からない。
でも調べてみる価値はある。
メニアドールは、日記の最後の行に、"ガイアスの聖なる大樹を再び"とメモを書き、パタンと閉じた。




