サンドレン公爵家
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「-----------------ッッ!!!!」
ハッとして目を覚まし、勢いに任せてガバリと身体を起き上がらせた。
状況が飲み込めず。キョロキョロと辺りを見渡す。
少し子供っぽい、だけども一級品の装飾品が揃った部屋。何処か見覚えのある部屋。だけど何処だか思い出せない。
王宮にある救護室でもなければ、王都にある屋敷の自室でもない。
<ここはどこ??>
あちこち見渡して、ふと部屋の隅にある小さな化粧台が視界に入った。職人が細部まで拘ったであろう、見事なまでの装飾が施された化粧台。
これは。
<お母様の·····化粧台···??>
養母であるフリンゲルツ男爵夫人ではない。マデリアを産んだ"実の母"の形見である化粧台だ。
公爵家の跡取り娘だった実母は、当時の第三王子を婿に迎える際、義理の母親にあたる王妃から"結婚祝い"として貰ったモノだという。
"家出"をする際、泣く泣く"実家"に置いて行ったのをよく覚えている。
<お母様の化粧台がここにあるってことは····ここは、家出前の私の部屋····??>
まさか、そんな。馬鹿なことがあり得るのだろうか。
マデリアは直ぐ様ベッドからおり、近くの窓にかかっていたカーテンを思い切り開いた。
目の前に広がるのは、庭一面の花畑。
この光景を、マデリアはよく覚えている。
ここから見る庭の花々が好きで、実父の執務室の一つだったこの部屋を我儘を言って、わざわざ自分の部屋に改装して貰った。
<間違いないわ。
ここはサンドレン公爵家の屋敷ね>
サンドレン公爵家。
イスレード国を支える三つの公爵家のうちの一つ。
この家こそ、マデリアが生まれた家だった。




