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魔力0で最強の大賢者~それは魔法ではない、物理だ!~  作者: 空地 大乃
第四章 マゼル学園奮闘編

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第557話 魔力0の大賢者、広報部の記事を見る

いつも感想や誤字脱字報告を頂きありがとうございます!

 帰りに僕たちは掲示板を確認してみた。ヘンリーの言う通りZクラスとSクラスとの対抗戦の事や親睦会の事が記事になっている。


『Zクラス――その実力は本当に最下位なのか?』

『今回の対抗戦においてZクラスはSクラスを相手に一歩も引かぬ戦いを見せた』

『また親睦会当日に発生した騒動では、多くの生徒が避難する中、自ら前線に立ち被害の抑制に貢献している』

『結果だけでは見えない努力や成長を、私たちは見落としていたのかもしれない』

『これまでZクラスに対して否定的な意見も少なくなかったが、今回の件を経て彼らの努力や実力を見直すべきとの声も多く寄せられている』

『広報部は今後も各クラスの活躍を公平な視点で伝えていきたい』


 広報部によって貼り出された記事の内容は、これまでのZクラスに対する認識を変えるには十分なものだったと思う。


「お、おいこれ本当に俺たちの事か?」


 アズールが何度も記事を見直す。


「広報部もまともな記事書けるのね」


 メドーサが感心したように呟いた。


「ふむ。悪くない内容だな」


 ガロンも珍しく満足そうに頷く。


「あ! ここ見て! ハニーちゃんのレシピってあるよ!」

「リミットが気になるのそこなんだね」

「だって気になるもん! ほら、これ絶対美味しいやつだよ!」


 リミットが記事の下を指差しながら目を輝かせる。


「いや、俺たちの話よりそっちなのかよ」


 アズールが呆れたように肩を落とした。


「だってお腹空くじゃん♪」


 全く悪びれた様子もない。


 記事の下の方に掲載されている内容にリミットは興味津々だった。ドクトルが苦笑していたけど、なんともリミットらしい気がするね。


「なるほど。この材料があのくどくない甘さの――」


 メイリアもレシピの内容に興味津々なようだね。


「メイリアまで見てるのかよ」

「マスターへ提供する料理の参考になる可能性がありますとお伝えします」


 即答だった。


「アニマ。どうした?」


 ふとガロンがアニマに声を掛けた。


「う、うん。対抗戦の時のこと思い出しちゃって……」


 アニマが小さく俯く。


「クゥ~ン……」


 隣にいたシグルもしょんぼりした様子で耳を垂らした。


 Sクラスとの対抗戦直後、シグルがフェンリル化したことを思い出したようだね。


「気にすんなって。結局大したことにならなかったんだからよ」

「そうそう。今はシグルも元通りなんだし」


 アズールとメドーサが励ます。


「――でも、いずれ誰かに迷惑をかけてしまうかもしれない」


 シアンがぽつりと呟いた。

 その言葉にアニマの表情が曇る。


「おいシアン、そんな言い方ないだろう」

「――ごめんなさい」


 シアンはすぐに謝ったけど、少しだけ気まずい空気が流れた。


 どうしよう――雰囲気を変える何か……。


「あ! ほらアニマここ見てよ! 親睦会でのアニマたちの活躍も書かれてるよ!」


 慌てて記事の一角を指差した。


 そこにはアニマとシグル、そしてメーテルがDクラスのルミナ相手に健闘したことが書かれていた。


「本当だ……」

「しっかり見てくれてる人はいるって事だな」

「うん!」

「ガウ!」

「ピィ!」


 アニマの顔に笑顔が戻る。

 シグルも嬉しそうに尻尾を振り、メーテルも楽しそうに羽をぱたぱたさせていた。


 ちょっと空気がギスギスしかけたけど、元の空気に戻ってよかったよ――。

本作のコミカライズ版最新第12巻は今月、6月26日発売です!

どうぞ宜しくお願い致します!

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