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音というより、響く  作者: 夕月(ゆうづき)遥(はるか)
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第6話〜勝った、の?

書かせていただきます。戦闘シーンも終わりに近づいております。御一読願いましたら嬉しいです。エピローグになるかもしれません 長い間お付き合いいただきまして誠にありがとうございました。

 ドン、と鼓膜こまくを破らんばかりの破裂音が響き、膨張したモヤが四散しさんする。

衝撃波が蘭を襲い、彼女の身体はリビングの床を激しくすべってテレビ台に叩きつけられた。「がはっ……!」と肺から空気がしぼり出され、視界がチカチカと明滅する。

痛む脇腹を押さえながら顔を上げると、そこには引きちぎられた黒い煤の残滓が、まるで命乞いをするように宙でうごめいていた。しかし、蘭が渾身こんしんの力でねじ込んだ物干し竿の先端は、怪異の「核」であった歪な黒い結晶を、完全に貫いている。

パキン――。

乾いた音と共に結晶に亀裂が入り、次の瞬間、リビングを支配していた不気味な冷気とモヤが、嘘のように霧散していった。

静寂が戻った部屋で、蘭はガムテープまみれの腕をだらりと下げ、荒い呼吸を繰り返す。物干し竿のアルミ肌はすっかり変色し、彼女の指先は凍傷寸前まで白くなっていた。

「……勝った、の?」

誰に宛てるでもない呟きが、西日の差し込む室内に虚しくひびいた。

御一読いただきまして誠にありがとうございました。

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