第10話〜地下へ
書かせていただきました いよいよ蘭は、問題の地、中央図書館の地下深くに購入することができました。私 そこには秘密の罠が張り巡らされているのに違いありません。果たして蘭の運命は?乞うご 期待!
蘭は意を決して、その防火扉のノブに手をかけた。
周囲の喧騒が遠のき、扉の向こうからはひんやりとした、湿った紙と古い埃の匂いが混ざり合った空気が流れ出してくる。
一歩、また一歩と薄暗い階段を下りていくにつれ、手の中の勲章がかすかに熱を帯びていくのを蘭は感じていた。まるで、目指す場所がこの先にあると告げるかのように。
「地下1階」のプレートが掲げられた扉を通り過ぎ、さらに下へと続く、案内図にはない暗い螺旋階段。そこから先は、人工的な明かりも途絶え、ただ静寂だけが支配する世界だった。
どれほど下りたろうか。ついに階段が途切れ、蘭の前に現れたのは、重厚な鉄格子の門と、その奥に広がる果てしない本棚の迷宮だった。
門の横には、古い真鍮製のプレートが掲げられている。
そこには、掠れた文字でこう刻まれていた。
「国家機密・特別保存区域」
ついに「禁忌の書庫」の入り口へとたどり着いた蘭。しかし、鉄格子には古びた、だが頑丈そうな鍵が掛けられている。蘭はふと、右手に強く握り締めていた勲章を見つめた。その表面に刻まれた奇妙な紋様は、鉄格子の鍵穴の形と、どこか酷似しているように見えた。
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