現状変化!
私は馬車を追い掛けた。
通せんぼしたけど止まってくれなかったんだ。
ピョ―ンと避けて馬車と馬のつなぎ目を切ったの。
そしたら中に乗っていたデッドエッジってワイルドウルフが刀を向けて襲い掛かって来ちゃった。
でも私は負けたりしないんだよ。
逆にパーンってやっつけちゃってダンディン・サウザーを追い掛けたの。
直ぐに捕まえて一件落着。
美味しい物を食べて町を出たんだよ。
それでお城に帰った私はお友達に旅のお話しをしたの。
皆喜んでくれたけど、ルシフェリアにまた北の廃墟に行きたいって云われちゃった。
ずっとこんな事をしていたら困っちゃう。
私は皆に相談してみようって言ったんだ。
ルシフェリアはアリアとシャーンに事情を説明したんだよ。
やっぱり私とベノムのことも云われちゃった。
「あらモモさん、何かする時は、わたくしに云ってくださいって何度も言っていませんでしたっけ?」
「わ、ルシフェリアってそんな危ないことをしていたの?」
二人ともそれぞれに反応しているよ。
特にアリアなんか私を見つめる目が怖いの。
ちょっと目を逸らしたい感じ。
(モモ、謝った方が良いんじゃない?)
私もそう思うよ。
「ごめんねアリア」
御主人も云っているから素直に謝ることにしたの。
「ダメです、今回ばかりは許しませんから」
それでもすっごく怒られそうな感じだったけど、
「アリア、モモを怒らないで。私が無理やり誘ったんだから」
困っているとルシフェリアが庇ってくれたんだよ。
「そう……ですね。ですがそれを教えてもらって、わたくし達にどうしろというのですかルシフェリア様?」
「二人に力を貸してほしいの。お父さんを助けるための力を!」
「でしたらテルナ様に御相談されるのが一番良いのではないでしょうか。王であられるのですから、色々な権限や力もお持ちですよ」
「それはダメ、そしたら絶対私達を関わらせてくれないもの。きっとお父さんが元に戻るまでずっと会わせてもくれないわ。そんなの私は我慢できない」
「僕もお父さんに会いたいな」
「それもダメよシャーン。二人で抜け出しているのが知られたらとても怒られてしまうわ」
「じゃあ交代でいいでしょ?」
「ダメ、私の会いに行ける日がなくなっちゃうもの。お父さんがどうなっているのか伝えてあげるからお城で待っていて」
「もう、わがままなんだから。それで僕達は何をすればいいの?」
「分からない。お父さんは私を忘れているし話しも聞いてくれないもの」
「それに電撃でビリビリ攻撃されちゃうんだよ。アリアなら何とかできない?」
私も意見を言ってみた。
アリアはちょっと考えている。
「……わたくしが扱える結界術では遥かに強い王の力を封じることは出来ません」
「じゃあどうにもできないのー?」
「相手が電撃を使うというのであれば、方法がないわけではないのです。ようはこちらがダメージを負わなければ良いのですから」
「どうするの!」
ルシフェリアがガバッと前に出て来たよ。
「はい、自らにその耐性をつけるためには身代わりとなる依り代が必要となります。まずはその材料を集めるところから始めてはどうでしょう?」
「分かった、モモ、お願い!」
ルシフェリアは真剣な目で私を見ている。
「うん、いいよー!」
あそこに行くのは嫌だけど、ビリビリがなくなったら楽になるよね。
そしたらあのお父さんと話せる時間も長くなるかも。
私は力強く頷いたの。
「それでアリア、私は何を集めればいいのー?」
「そうですね、アンブロージアの花、龍王鉄銀、雷竜の角の三つが必要になります。アンブロージアの花はこの城から南西にある精霊住まうアダリアの森。雷竜の角はその名の通り雷竜を討伐しなければなりません。そして龍王鉄銀についてはバスカルの断罪峠近くで発見されたことがあるといわれています。もしかしたら隣の峠でたくさんの龍王鉄銀が取れるかも知れませんが、あそこには凶悪な大蛇が居るといわれて……」
「あー、そこは大丈夫だよ。だって大蛇は私が倒しちゃったもん」
(うん、あそこを通って正解だったね。あそこにあるならワイトロウに手伝って貰えそうだよね)
「うん、そうしてみるよー!」
人に頼んで良いのならベノムにも手伝ってもらわないと。
だって秘密を知っている一人だもんね。
「よく分かりませんけどそこは問題ないということですね? 雷竜に関しては何処に居るのかすら定かではありません。相手は生物なのですから各地を飛び回っているのですからね。まずはアンブロージアの花を見つけに行くのがよろしいかと」
「アリア、それって全部一つでいいのー?」
「はい、それで充分です。その三つの材料を合成しますので」
それで私は三つの特徴を聞いといたんだ。
龍王鉄銀は緑色の金属で、アンブロージアは夜中に虹色に輝くんだって。
「じゃあ私、行ってくるよー。御主人、行こー!」
(うん、そうしよう!)
『いってらっしゃーい!』
アンブロージアの花を見つける前に、まずはベノムに話しに行かないとね。
まずはブレードバードの隊舎に向かったの。
ベノムの居場所は皆に聞くと直ぐに分かったよ。
隊長室でグースカ寝ていたんだ。
「起きろー!」
と、飛びかかると、
「うおおお、なんだなんだ!?」
叩き起こす前にビックリして起きちゃった。
「なんだモモか、って突然なにしやがる!」
ちょっと怒っちゃった?
でも言いたい事は言っちゃうよ!
「えっとね、北の廃墟のことでルシフェリアがアリアとシャーンに相談したんだよ。それでね、材料が必要なの。だから手伝って!」
「ルシフェリア様の件か。いや北のことは何となく分かったけど、何でそんなもんが必要なんだよ? もうちょっと詳しく話てくれ」
「あのお城は電撃ビリビリだからそれをね――」
私は御主人にフォローされながらベノムに詳しく説明したんだ。
「あー、つまりこの俺に雷竜の角を取って来いと?」
「うん、それがないとダメなんだよ」
「簡単に云ってくれるぜ。そいつがどんだけ強いのか教えてやりてぇところだが、メギド様を助けるのは俺にとっても必要なことだからな。しゃーねぇ、んじゃそれのことは俺に任せとけ。確実に取って来てやるからよ!」
「うん、お願いねー。じゃあ私バルバルの峠に行ってくるー!」
(バスカルの断罪峠だね)
「それー!」
「おう、行って来い」
私はワイトロウ達の居るバスカルの断罪峠に向かったんだ。
結構遠いけど、誰かに合わせる必要もないから一日もかからないで着いたんだよ。
でもちょっと動き過ぎてお腹がへっちゃった。
ご飯を持ってこればよかったなぁ。
「こんにちはー!」
「む、俺に会いに来てくれたのか?」
「違うよ、ちょっと頼みがあって来たの。えっとね、龍王鉄銀って金属が欲しいの。この場所にあるかもって聞いたから手伝って!」
私は龍王鉄銀の情報を教えたんだ。
「もちろん、我等を救ってくれたお前の頼みだ。全国民の力を使って探させよう。ついでに何か財宝でも手に入れることができるかもしれないしな」
「そっか、じゃあお願いね。私別のところに行ってくる―! また来るよー!」
それから直ぐに峠を出て行ったの。
またお城に帰ったりしてちょっと忙しい。
まずご飯を食べてからお出かけの食糧を用意して、それからカバンに食料を詰め込んで入らなかった分はお腹に入れて……うん、たぶんこれで大丈夫!
私は万全な準備をしてアダリアの森に向かったんだよ。
着いたのは真夜中だけど全然問題ないの。
この森の葉っぱは青白く光っているし、ゴソゴソガサガサ騒がしいんだ。
人の声も色々な場所から聞こえてくる。
でもなんかブレているような、何を云っているのかも聞き取れるけど、なんだか不思議な感じだよ。
(これって……もしかしたら妖精の声なのかもね)
「妖精かー」
気配を感じてみようとしても、その場所にはなんにもないの。
指で触ってもスカスカなんだ。
見えないし感じないし、これは放っておくしかないのかも?
うーん、まあいいか、私の目的はアンブロージアの花なんだから。
虹色に光っている花を探さなきゃだね。
私は木の天辺に登って森を見渡してみたよ。
全体が青白く光っているだけで虹色の光は分からなかったの。
やっぱりお花だから小さいのかな?
地道に探してみるしかなさそうだね。
家猫のモモ
御主人(ヒロ)
王子シャーン
王女ルシフェリア
王女イブレーテ(長女)
シャーンのお母さんテルナ
爺
青鎧のブルース・グライブス
教育係アリア・ファイリーズ
赤髪の槍使い、リーズ・ストライプ(エルフ)
桃髪の魔術師、カリン・ストライプ(エルフ)
ベノム(ブレードバード隊、隊長)
ルーカ(孤児)
プラム・オデッセイ(里帰り中)
ジャック・スロー (天狼ジャックスロー隊長、白い狼男)
クロノ・アークス (シャーンとルシフェリアのお友達)
シャルネリア・シャルル・シャリアット(同上)
剣と魔法の世界 ミドレイス
翼の生えた子供 ウリエリア




