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第11話 アコンカグアな一線を越えて

「できた……! これが我が国初のハイパー蒸留酒、『タワンティンスーユ・ゴールド』だ!」

点滴用の銀細工やゴム管を作る過程で、ついでに銅製の蒸留器を開発した俺は、トウモロコシの地酒チチャをさらに限界濃縮した「コーンウイスキー」の大量生産に成功していた。

これまでの度数数パーセントの濁り酒とは違い、アルコール度数40度を超える琥珀色の魔液。

これがワスカルの流通網に乗って爆発的に普及。民からは「ニナン陛下が神の雫を造られた!」とまた崇拝され、兵士たちは「これを飲むと戦意が腹に満ちる!」と大熱狂。だが、最大の被害者は開発者である俺だった。

「お、お兄様ぁ……。このウイスキー、飲むと体がカァッと熱くなって、クシリマイ……なんだかもう我慢できません……♡」

ある夜、試飲と称して痛飲していた俺の寝室に、コーンウイスキーで完全に目がトロンとなったクシリマイが乱入してきた。

「ちょ、クシリマイ、密着度数高いから! 衣服がもう、ほぼゼロになってるから!」

いつも以上の熱量で迫る褐色巨乳の突撃を、泥酔した俺の理性(前世非モテ日本人)が止められるはずもなかった。

「あ、兄様……優しく、『こんきすたどおる」してくださいね……っ

「あー! もうタワンティンスーユの法律(実妹婚推奨)に従ううううう!!」

俺の利かん坊なニナン棒がアコンカグア山(アンデス山脈最高峰 6950m以上) の如くそそり勃つ

「ニナン兄様~♡ 今日はお酒の匂いが素敵ですわ……」

 彼女はすでに薄い布一枚だけの姿で、褐色の巨乳を揺らしながら俺に跨がってきた。酒の勢いで理性のブレーキが完全に外れていた俺は、彼女の腰を掴んで引き寄せた。

「クシリマ!!もう我慢できねえーーーーーっ!!!!!」

「はいっ……♡ お兄様の熱いコーウイスキーで、たっぷり孕ませてください……あんっ!」

 

 翌朝、頭痛を抱えながら目覚めると、隣には満足げに寝息を立てる裸のクシリマ。我に返った俺は青くなった。

(マジで孕ませてしまったかもしれない……妹孕ませ皇帝確定かよ!)

……スペインのコンキスタドール共の来る前に俺の理性と現代倫理がコンキスタドールされてしまった………。

俺の部屋のシーツは、インカ帝国の史実よりもっとも激しい「夜の内戦」によっ乱れまくりになっていたのだった。ちなみに今回はガチで記憶があった。もう言い訳できない。


しかも、カオスはこれだけで終わらない。

「陛下、昨夜の『熱力学的・生殖実験』の成果はいかがでしたか? 非常に興味深い声が廊下まで漏れ聞こえておりましたが」

翌日の夜、点滴用の硫化ゴムの実験室に忘れ物を取りに行くと、白衣(アルパカ織)をはだけさせたキリヤが、冷たいコーンウイスキーのグラスを片手に、知的な瞳を妖しく光らせて待っていた。

「キ、キリヤさん!? いや、あれは酒の勢いというか、不可抗力というか……!」

「フフ、お焦りにならずとも。私は医療神官。陛下のその強靭な『生命力』、タワンティンスーユ皇室の発展のためにも、私も側妃として直接頂戴せねばならないと確信しました」

キリヤは実験用の銀針を机に置くと、長身スレンダーな体をしなやかにしならせ、俺の胸元に指先を這わせてきた。酒精のせいで、彼女の褐色肌もほんのりと赤みを帯びている。

「陛下が教えてくださった『アルコール消毒』『ゾーニング』……非常に素晴らしいですね。今、私の体の中も、陛下への情熱でゾーニングされていくようです。……さあ、私とも『深い臨床術式』を始めましょう?」

耳元で囁かれる知的美女のハスキーボイス。

「(嘘だろ、クシリマイに続いてキリヤさんまでロックオン!? 科学チートしたら嫁ハーレムの供給速度の俺の心が追いつかねえ!!)」

「医療神官として、陛下の活力管理は私の役目ですわ。今夜は……私もお相手させていただきます。消毒の概念を活かした、特別な『清め』の儀式を………」

と、言う訳でその夜、俺の『皇帝液』は医療神官の秘密の神殿に輸液されたのだった。謎の絶叫と共に。

「アコンカグア~~~~~!!!」

「陛下!陛下の極太点滴管が私の体にっ!」

「もっと輸液を!あっ!素晴らしい後方体位術式です!わたくしのバイタルが急上昇中!」

俺は深夜までカハマルカのピサロ一党ばりの槍突撃をかましてしまったのだった。



「兄上、素晴らしい! 側室キリヤとの初夜の記録も、ワスカルめが最速でキープ(紐)に特等席として結び込んでおきました。ピアスをキラーン!」

「ワスカルお前!! 兄妹婚とか、医療神官の夜伽とか、謀略で調整する方向を間違えてるだろ!!」

「兄上! 毎晩の二部鍛練(クシリマイ戦&キリヤ戦)ですね! 最高のプロテイン(チチャ酒)を差し入れします!」

「アタワルパはお前、プロテインじゃなくて俺の倫理観を救う援軍をくれ!!」

スペインの脅威を退けるための科学技術が、なぜか俺の夜のハードワーク(大車輪)を爆発的に加速させていく。

ニナン皇帝の現代人倫理は、ピサロが襲来する前にあえなく滅亡を迎えてしまった。


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