表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サクリファイス学園 ー最底辺クラスの俺たちは"知識"で盤面を覆し、皆で昇格(プロモーション)するー  作者: 神楽坂遊月
サクリファイス学園入学

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/44

デバッグロウというゴミスキル

デバッグロウ――。この言葉を知っているものはいないと思う

なぜならば、このゲームにしか、登場しないからだ

デバッグ(バグを修正する)とグロウ(成長する)を足した造語であるらしい


「ということで、皆この”デバッグロウ”をレベル5まで上げてから、初心者ダンジョンのボスへ挑む」


「デバッグロウ……デバッグロウだと!?本気で言っているのか?キセロ」


「本気で言っているぞ。どうかしたのか?」


「だって、デバッグロウだぞ?……」


それから、リンドウはデバッグロウの今の知られていることを教えてくれた


デバッグロウは

・全く役に立たないスキル

・”シード”以外の職業では覚えることが出来ない

・覚えた状態で転職して、普通の職業へ転職しても何も起こらない

・TPTが2という

という、本当に無価値なスキルである。と……


「そんなスキルを覚えるのは、反対ですの……」


「うちもぉ……」


2人も、このスキルを習得することを渋っている

でも、このスキルが無くては、最強になることは出来ない……


「わかった。もしこのスキルを習得して、初心者ダンジョンをクリアしても何も起こらない場合、スキル球を全員分確保する。どうだ?」


「うっ……そこまで言われるとな……」


「それなら仕方ないですの。まあ、キセロは不必要なことなんてしませんの」


「なぁんにもならなかったらぁ、キセロにぃ、せ・き。・に・ん 取ってもらうわぁ」


渋々ではあったが、皆スキルを習得してくれたよ。

それから、俺たちは決戦の明日へ準備をした



「2度目の自由週間だ。ダンジョンへ潜ってよいものを発表する」


もちろん、俺たちは全員潜ることを許可されたよ。

仲良し3人組は、1人女の子を連れて、ヒスイとメイは女の子2人と潜っていった

ルインも男子を3人連れて潜っていったよ……新しく契約でもしたんだろうか?


それ以外の人にはダンジョンへ入る許可が出なかった

ポーン組64名のうち、16人が入れる……

まだまだ少ないな……


「キセロ……行こう」


「そうだな。俺たちは今日初心者ダンジョンをクリアする。そして、自由を掴み取ろう」


そう宣言し、俺たちはダンジョンへ入っていった。

第5階層の安全地帯へ入り、装備などの確認をする。


「よし。ボスの情報を再度確認するぞ」


「ゴブリンのパーティって聞きましたの!」


初心者ダンジョンのボスはゴブリンのパーティだ。

木刀を持ったのが3匹と、杖を持ったのが1匹の4匹構成になっている

杖を持っているゴブリンは回復をしてくる。3回だけだけど……


「俺たちの戦略は、俺が2匹を引き付ける。カリーは俺が引き付けることの出来なかった奴とタイマン。リンドウは杖を持ったのを単独撃破だ」


「私は、回復に専念ですの?」


なぜか寂しそうな顔をしているセシーリアが聞いてくる

そんなに攻撃したいのかい?けどダメだよ


「回復に専念しないと、セシーリアに攻撃がいってしまうからダメだな」


「攻撃もしたいですの……」


「ヘイトが管理出来なくなるからダメ」


回復役が最初にやられるなんて、即撤退しないといけないからな……


「皆、役割は大丈夫だな。冷静に、落ち着いて行こう」


全員で、ボス部屋へ入っていく。

謎岩の空間と同じような円形に整備された場所の反対側でボスは待っていた。


ゴブッ!ゴブッ!


『”挑発”』


この掛け声とともに、戦闘が開始された。

後ろから、リンドウとカリーがゴブリンへ向かって動き出す。

予想外にも3匹とも釣れた……マジか!


「いいじゃん。やってやろうじゃんよ……”受け流し”」


ゴブリンの攻撃を受け流し、ダメージを負わないように捌いていく

3匹が連携して同時攻撃してこないから、冷静に対処したら問題ない


「モテモテやぁん ”回し蹴り”」


「ゴブリンにモテても嬉しくないぞ……”挑発”」


「攻撃したいですの!”ヒール”」


皆の技術がいいからだろう。こんなにふざけていても、安定している。

ステータスだけでは測れないこともあるんだな……

本来一匹を相手にする予定だったカリーは柔軟に対応して範囲攻撃しているし


「カリー。そろそろ一匹目倒せるぞ!”受け流し”」


「わかったわぁ。”正拳突き”」


ゴブッ……

そんな情けない声を出しながら、光となって消えていった


「待たせた。攻撃に参加する。”2連突き”」


回復役に全く仕事をさせずに倒したリンドウも攻撃に加わる

もうこうなったら、負けることはないが油断は禁物だ

リンドウとカリーは着実にダメージを重ねていった


「そろそろ倒せるだろう。一気に行くぞ!セシーリアも」


「待ってましたの!”魔法弾”」


「”脱力”からのぉ”正拳突き”」


「”両手突き”」


ゴ……ゴブッ……


残った2匹も光になる。

正直、攻撃力不足だったから時間はかかったが、無事に倒すことが出来た

少し長めに息を吐いて、緊張を解く


「やりましたのー!」


セシーリアが大はしゃぎで飛び跳ねる。

震度3が観測されておりますので、俺はそっと目を背けると、リンドウは複雑そうな顔をしていた


「最初、シードを選んだ時はどうなるかと思ったが…… 良かった」


そう小さく呟いた声が聞こえてきた。

まだまだ最初の段階を超えただけ。ただそれだけ。

でも俺たちにとっては、とてもとても大きい壁だっただけに、安心したんだろう


「宝箱ぉあるよぉ」


カリーが宝箱を発見する。

この世界のダンジョンでは、ボス攻略時に宝箱をドロップする。それ以外にもあるけど、今はおいておこう。

中身は、決まったものの中でランダムだ。さて何が出るんだろうか……


「開けますの!」


「ちょっと待って!」


色々と考えてたら、セシーリアが宝箱を開けようとしていた。

中身は俺も見たい!

でも、宝箱にかじりついてるカリーとセシーリアで見え無さそうだな……


「なんか……ドキドキしますの……」


「はやくぅ」


カリーに急かされ、セシーリアが宝箱を開ける。

フタが開く瞬間……

金色の光が溢れ出す。金色か……


「これはなんですの?」


「バッチ?と種ぇ?」


「見せてくれ。バッチはクリアを証明するバッチだ。種――これは……ハズレだよ」


リンドウは早々にハズレなんて言っているが、俺にとって、種系アイテムのハズレって無いんだがな……

さて何が当たったのか見てみよう。とすると……


「キセロ。何も起こっておりませんの……」


「何も起こってない……とは?」


「よくないわぁ。デバッグロウ?何もぉ起こってないぃ」


「ふむ。確かにな。何かが起こるのでは無かったのか?」


そのことか。いつも通り過ぎて何も気づいてないだけだ。

ダンジョンには各階層に、帰還するための青い扉と、次の階層へ行く赤い扉がある

この5階層にも同じように2つ扉がある


「よく考えてくれよ。今俺たちはボスを倒して最下層にいるはずなんだぜ」


「そうですの!……それでどうしましたの?」


「あ!そういうことか!セシーここに赤い扉があるのは変だ」


「そういうことだ。このダンジョンには()()()()()()


俺の言葉に、あまり理解していなかったカリーとセシーリアが驚いた顔をする


「そんなことあり得るのか?前例がないぞ!」


「リンドウ。前例がないからと、自分の目を疑うのか?」


「だが……しかし……」


「行ってみますの!」


「さんせぇ!いこぉ!」


我先にと、2人が扉へ向かって駆け出す。

ダンジョン狂たちは……やれやれだ

セシーリアが扉を開けようとしたその時、声が響いた


『初心者ダンジョンのクリアおめでとうございます。その先へ進むには”ジェンマ”へ至ることオススメします。それでも進みますか?』


「誰ですの!?」


「こわあぁい……」


驚いているとのがよくわかる。なぜなら……俺もだから。

確かに、ゲーム世界で明らか無理なダンジョンへ挑むときに確認画面が出る

だがリアルでは脳内で音声が流れるんだろう


「とりあえず、その扉の先へ行くのは止めておこうか……」


「仕方ないですの……」


「シュン……」


明らかに落ち込むセシーリアとカリー。

カリー、シュンって自分で言うんじゃないよ……


「それにしても、キセロ。”ジェンマ”とはなんだ?」


「”ジェンマ”は”シード”の上位職だな」


「なぜ知っている?」


リンドウの眼が……圧が凄いよ。

誤魔化そう!それしかない!


「デバッグロウを知った時にね!それより宝箱の中身を見せてくれよ」


「いいよぉ。これぇ」


カリーが持っていたようで、見せてくれた。

……当たりじゃねぇか!


「これは、俺が使い方を調べておくから預かってもいいか?」


「どうぞぉ」


カリーに預かったこの種は”転職専用アイテム”だ

このアイテムが無くては最強へは至れない

それを人数分揃えないといけないが、ハズレ扱いなら集めるのは容易か?


「この後はどうする?」


「一度戻って明日からの”自由”を獲りに行こうぜ」


「そうだな……わかった」


明日から急速レベルアップだ!

毎度見ていただいてありがとうございます

もし良ければ感想など教えてください

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ