新たな食材
定休日、それは従業員が疲れを癒し、楽しく過ごす日。
が、俺にとっては違う。
ギルドに顔を出し、目ぼしい依頼を探す。
オーク討伐を探したが無かった。
まあいい、適当に森に入ろう。
森の奥進む。
途中、オーク2匹とコカトリス一羽ゲット。
ザコゴブリン、数十匹討伐。
昼過ぎになり、収穫少ないが
戻ることにして、街に向かって森を歩くと、
「何だあれ?」
巨大な体に大きな角が二本、牛の顔をした生き物の群れが、来る時倒して放置していたゴブリンを貪り食っていた。
ミノタウルスってやつか?
数を数えると、13匹。
顔からして牛だし、旨そうだ。
新たな食材ゲットのチャンス。
1番近くで無心でゴブリンを食べているミノタウルスに、コッソリ近づき一気に後ろから心臓目掛けて槍を突き刺す。
ブモッ!
その鳴き声と同時に他のミノタウルスが、一斉にこっちを見た。
やだ、注目度マックス。
んな事言ってる場合じゃないね。
俺は一気に次のミノタウルスに向かって走る。ミノタウルス達は、ゴブリンを食べるのをやめ、置いていた斧のような武器を手に取り、俺に向かって走りだした。が、スピードは無い。
俺は余裕で斧をかわしてミノタウルスの喉を切り裂いていく。数匹倒したところで、ミノタウルス達は警戒したのか、個々に向かって来るのではなく、数匹毎に固まりだし、俺を倒すべくジリジリ距離を詰めてきた。
が!
はっきり言って、余裕だった。
デカイから足元お留守がちだし、数匹程度の連携で、俺を倒そうなど愚の骨頂。
サクサク倒していくと、最後の3バカミノタウルスとでも言うべき、残りのミノタウルスが、俺に背を向け、三方向に逃げ出した。
多少頭が良いらしい。
追いかけるのも面倒なので、倒した10匹のミノタウルスをリュックに詰めていく。
ギルドに戻って、ミノタウルスの角と毛皮を買い取って貰った。
肉や骨は勿論売らない。
新たな定食になる予定だ!




