オリエンテーション(12)
レイside
翌日、僕たちは昨日と同様共同訓練室にある風学科の練習場所に集まっていた。
レイスやクリスは練習開始の合図を今か今かと待っている。
……そんなに先に進みたいのかな……。
「これでようやく自由に練習できる……。僕が教えてやっても理解すらできない馬鹿、僕の知識を奪うだけ奪おうとする屑、どっちに教えるのもお断りだ……!」
共同訓練室に入ってから、レイスは僕の横でずっとぶつぶつ独り言を呟いている。
……レイス、デルテミア養育学校でずっと勉強してた時に何かあったのかな……。
「はあ……昨日は無駄な時間を過ごしたよ。ホント、馬鹿馬鹿しいな。僕が他の学科の生徒に教えても何の得にもならない。いや、むしろ風学科が勝つためには危険なだけだ」
クリスもクリスで変な事を言っている。
……この二人、皆と仲良く出来るのかな?
風学科には四人しか居ないけど、昨日の男の子の話からすると学科を問わず受けられる授業があるみたいだし……他の学科の生徒と話をすることももちろんあるよね?
その時に、他の学科の生徒との共同作業だってあるかもしれないのに……。
「お待たせ。……皆練習熱心だね。朝食を食べたらすぐにこっちに移動して、こうやって待ってる。……特に危険な練習をするわけじゃないし……他の学科は来ていないけど、先に練習始めちゃう?」
やってきたセフィナ先生のその言葉を聞いて「待ってました!」と叫びそうな勢いで顔を上げたレイスとクリス。
……二人とも、本当に自分の事ばっかり考えてるんだね……。
「もう……本当に自分が練習することしか考えてないんだから……。でもまあ、約束は約束ね。練習、始めようか」
セフィナ先生のその言葉を合図にレイスとクリスはすぐに移動し、魔法の練習を始めた。
……本当にすごい執念だよね……。
「……レイ、いきなりで申し訳ないんだけど、今日も午後から、他の学科の子に教えてくれないかな? 闇学科は昨日皆が教えてくれたおかげで無事に全員終わったけど、他の学科にも魔力を動かせない子はまだまだ居るから……」
練習しようとしたら、先生に今日も教えてくれるように頼まれた。
「分かりました」
まあ、自分の練習は進んでるし大丈夫だよね。
早く魔力を分割できるようにしたいけど……。
「あ、そうだ。クライズ――――闇学科の先生から伝言があったんだった」
「伝言?」
……何だろ?
「昨日貴方が皆に教えてくれたことでずいぶん助かったから、レイが術式の授業を受けたくなったら最優先で授業に入れてあげるって。よかったね、レイ」
「……えっと、術式ってクライズ先生が教える全体授業、でしたっけ?」
昨日の男の子が言ってたよね?
「そうだよ。この授業、かなりの人気授業だから闇学科以外の生徒が受ける時には抽選になることも多いの。確実に術式の授業を受けられるって凄くラッキーな事だよ」
「へえ……」
そんなに人気のある授業なんだ……。
「ま、オリエンテーションが終わってからの話だけどね。じゃ、練習がんばってね」
「あ、はい!」
術式の授業の事も気になるけど……今は自分の練習をしないとね。
もし今魔力を分割できるようになったら、それもまとめて教えてあげられるし。
……よし、頑張ろう!
「……あの様子だと、レイの方がレイスより早く魔力を分割できるようになるかな? どの子が一番早く最終段階まで進むのかな。……そうだ、ルーベルにも術式の授業を受けられる優先権のこと教えてあげないとね。昨日レイと一緒に頑張ってくれたみたいだから」
「……さて、と。今日も練習がんばろう!」
魔力を分割する方法は昨日試したけど、上手くいかなかったんだよね。
四つまでは分割出来たけど、大きな塊を全部均等に細かくしていくとどうしても意識が魔力全てに均等に保てなくなっちゃう。
(……全部一緒にやったから上手くいかなかったのかな? じゃあ、大きな塊はそのままにしてそこから少しずつ取っていったらどうなるんだろ?)
昨日のやり方では今日も上手くいかないかもしれない。だからちょっとやり方を変えてみた。
魔力の塊を分割するのではなく、大きな塊から小さな魔力を取り出すイメージを頭に浮かべ、そのように魔力を動かしていく。
具体的には、大きな魔力の塊をまず固定し、その塊の先っぽを二本の指で挟んでちぎり取るイメージだ。
(……これなら……どうかな?)
イメージ通り、魔力の塊から小さな一つの塊が取り出せた。
……この時点で魔力は二つ。
次は、今取り出した小さな塊をもう一度小さく分割して……。
(二つに分かれた魔力のうち、大きな塊はそのまま残す。……小さな塊をさらに分割して……!)
更に小さく、するはずだった。
小さな塊をさらに細かく分割しようとイメージしても、小さな塊の方は微動だにしない。
何度細かくしようとイメージを固めても、これ以上小さく出来ない。
(駄目か……。これ以上小さく出来ない、って事かな?)
一瞬ちゃんとイメージ出来てないのかと思ったけど、大きな塊からはちゃんと小さな塊が取りだせたし、二つずつ分割したときもちゃんと出来てたのでそれは無いと確信した。
(……これが必ず出来るようにもっと練習しておこうかな? 大きな魔力から小さな魔力を取り出すのは多分この先必要になると思うし……)
その後、僕はひたすら大きな魔力から小さな魔力を取り出す練習を続けることとなった。
結局、小さな魔力を更に細かくすることは出来なかったけど、あれが小さく出来る限度って事なのかな?
ーーーー
「はい。そこまで。昼食の時間だから、一旦練習を止めてね」
先生の声が響き、午前の練習時間の終了が告げられる。
「……今日は……なるほど、ね」
「……?」
セフィナ先生が僕たち一人一人の方を見て、納得したように呟き、左手に持ったノートに何か書き込んでいく。
……何を書いてるんだろ?
「午前の練習は終了だよ。お腹もすいただろうから、昼食を食べてきてね」
先生のその言葉を聞いて皆食堂に向かう。
当然僕も食道に向かうんだけど、セフィナ先生が書いてたあのノート、何だったんだろ?
「……魔力の分割、レイスはまだ出来ていない、レイはもう出来るようになった、クリスはもう一息で出来るようになる、ルーベルはまだ、ね。……まあ、今やっていることは基礎中の基礎なんだし、誰の習得が早い、遅いで特に違いは出ないだろうけど」
「セフィナ先生。少しよろしいですか?」
「メビウス学長。どうかされましたか?」
「いえ、今年の風学科は優秀な生徒が揃っていそうなものですから、是非今日も他の学科の生徒さんに教えてあげてもらいたいのですが……」
「……全員、は無理ですね。二人は、個人の能力……いえ、自分の事ばかり考えているようで、昨日の件は無理を言ってやってもらったんです。口約束とはいえ、嫌がっていた事を半強制的にやらせたので、その際の約束を守ってあげなければいけないので、その二人は除外させていただけないでしょうか……」
「……ふむ。まあ、人手が増えるのであれば私としては構いませんが……不公平だと言われないでしょうか?」
「…………あの二人は、他の学科に自分たちが教えることそれ自体が不公平な事だと思っているので……」
「……私個人としては、学科を越えての協力こそ、最も大事な事だと思いますけどねえ……」
ーーーー
「ねえ、レイス。今日は一緒に食べよう?」
昼食の時間、相変わらず一人で食べていたレイスの所に行き、そう言いながら横に座った。
レイスは黙々と昼食のパエリアを食べている。
「……どうしたの、レイ?」
「どうしたのって、レイス、いつも一人で食べてるから寂しいんじゃないかって……」
横に座った僕を見て、レイスは食事の手を止めた。
レイスはいつも一人で食べてるけど、寂しくないのかな?
「ああ……僕は平気だよ。そんなこと気にしなくても良いのに」
「ん~……でも、やっぱり気になるよ」
口でだけ寂しくないって言ってても、本当は寂しいって事だってあるだろうし……。
「そんなことあるわけないから。……まあ、レイなら別に構わないけどさ」
「……ほかの皆は嫌なの?」
「……どうでもいい。そもそも、僕には関係ない事だよ」
……でも、レイスって本当に他人の事に無関心なんだよね……。
どうしてここまで無関心でいられるんだろ……。
「それこそレイには関係ないでしょ」
「関係あるよ。レイスの事は他人じゃないもん」
というか、仮に僕とレイスが他人だったとしても、同じ学科なんだし……。
「……お節介だよね。他の学科ではこんな事やらない……というか、レイ以外絶対絡まないと思うよ?」
「だからレイスに話しかけたんじゃない。レイス、本当に誰とも話をしないし……」
他の人とも話しないと、駄目だよ?
「……問題ないよ。ここでは魔法だけ出来れば大丈夫なんだから。僕だってもう魔力を分割することくらい出来るんだ。……僕が落ちこぼれるわけが無い」
「そういう事じゃなくて……闇学科の生徒に教えてもらったんだけど、他の学科の生徒との共同授業みたいになってるものだってあるんだよ?」
確か……魔法術式だったっけ?
学科関係なく受けられるんだったよね……。
「……それでも問題ないよ。どのみち授業は一人で学び取る物なんだ。二人一組の授業を行う体育じゃあるまいしね」
「……分からないよ? もしかしたら、他の生徒との共同作業になってる可能性だってあるかもしれないし」
「……仮にそうだとしても、レイが居るでしょ? それとも、レイは他の授業を受けないの?」
……ここで僕が「受けない」って言ったらどうするんだろ……。
「ねえ。僕がその授業を受けてなかったらどうするの?」
「……レイが受けてなかったら?」
「うん」
「…………まあ、一緒の授業を受けなくても、僕は気にしないよ。それこそ、一人でやっていけるよ」
「レイスが受けている授業で、二人一組になれって言われちゃったらどうするの?」
もし言われちゃったら困るよね?
「……心配性だよね、レイは。そんなことになっても、どうにかできるよ。その時だけ手を組めばいいんだから」
「…………」
あくまで「その時だけ」なんだ……。
「ところで、レイは食べないの? あんありもたもたしてたら時間が無くなるよ?」
「あ、そうだね。……食べないと」
レイスに言われて気づいたけど、レイスと話をしている間僕は全く食事に手を付けていなかった。
もし食べ損ねたら大変だったよ。
ーーーー
「先生、今日はどこの学科に教えに行けば良いんですか?」
昼食を食べた後、僕は共同訓練室に戻ってセフィナ先生に質問する。
レイスはまだ食堂に居るって言ったから僕一人で戻ってきた。
「え? もう戻ってきたの? ……残念だけど、まだ相手の学科が戻って来ていないわ」
「……そうなんですか?」
……早く来すぎたかな?
「それはそうと、もう魔力を分割できるようになったのね。後は魔力を体の表面に出したり、実際に魔法として使えるようになったら練習は終わりだよ」
「え? 後二つで終わりなんですか?」
もっとたくさんあると思ってたけど……。二週間もあるんだし……。
「二週間あるのは確かだけどね、それはあくまでついて行けない子が出ることを見越しての調整なの。だから、貴方やレイスみたいに出来る子だったら、あっという間に終わっちゃうよね」
「魔力を魔法にできるようになったら、次はどうすればいいですか?」
……そこでオリエンテーションは終わり、なんだよね?
「うん。……そこでオリエンテーションが終わっちゃうね。予定よりずっと速いから風学科だけ一足先に終わっちゃいそうだね」
「……」
「でも、他の学科はまだできていないでしょ? だから、皆に教えてあげないと、ね?」
「はい」
……でも、皆って言ってもいったい誰に教えたらいいんだろ?
「そうだね……。光学科と土学科は無いね。闇学科はその頃には大分進んでるだろうし……」
「光学科ってもう皆出来てるんですか?」
その「無いね」って、教える必要が無いねって事……ですよね?
「ううん。多分、大部分がレイスより遅いよ。だけど、光学科はメリシア自身が教える必要は無いって言ってるから、ね。あ、土学科も同じだよ」
「……どうして、ですか?」
闇学科の先生と雷学科の先生は教えてくれるように頼みに来てたのに……。
「メリシアは生徒には自分の力で学び取らせるって意識が強いからね。オリエンテーションの練習くらい自分の力で突破して見せろ、って事なのかもね」
「ええ。そうですよ」
聞き覚えのある声に振り向くと、話に出ていたメリシア先生本院が後ろに立っていた。
「メリシア、どうかしたの?」
「いえ、落ちこぼれ学科の人間にも、一応教えておいた方が良いか、と思いましてね。光学科の生徒の大半はまだ自発的な意欲が足りません。今の時点で確かに優秀だとしても、落ちこぼれに転落する生徒が続出する可能性は大いにあり得ますのでね」
「そういう事なら、はい。鍵」
「ありがとうございます。……それにしても、今年は自発的に練習する生徒が少ないですね。メリッサは私自ら言ってありますし何も言う事はないですが、他に自発的に練習しているのが二人しか居ないとは……」
セフィナ先生から鍵を受け取ったメリシア先生はぶつぶつ自分の学科の生徒に対する愚痴を言いながら去って行った。
……やっぱり、教えてあげた方が良いような気がするけどなあ……。
「大丈夫よ。その気がある子は向こうから来る学科だから」
「……?」
どういう事なのかさっぱり分からないけど……。
向こうからこっちに教えてもらいに来る、って事なのかな?
「セフィナ先生、今日も頼んでいいかな?」
考え事をしていると、昨日見かけた黄色い髪の先生がこっちに向かってきていた。
……確か、ウォルト先生、だっけ?
「今日は闇学科に回さないから二人貸し出すね、ウォルト。レイ、行ってくれる?」
「はい」
「ああ、助かるよ。じゃあ、君はこっちに来てくれ」
ウォルト先生についていき、雷学科の練習場所で雷学科の生徒を待つ。
と言っても、今は昼食の時間のはずだから、誰も戻ってこないけど。
「……すまないね。わざわざ手伝ってもらって。本当なら、僕が全員の面倒を見ないといけないのに」
雷学科の生徒がもどってくるまで特にやることが無いので何も考えずに立っていたら、ウォルト先生が話しかけてきた。
「あ、いえ、気にしなくていいですよ。教えてあげられたらいいなって思っただけだから」
……それに、他の学科の生徒と話す機会なんて来ないだろうから。
昨日の闇学科の生徒の言ってた通りだったら、術式や他の授業で会うかもしれないけど、それ以外に遭う機械って本当に無さそうだしね。
「いや、本当なら、学科の面倒は担当している教師が見ないといけないんだよ。本当なら、雷学科は僕だけの力で面倒を見ないといけない。……しばらく、せめてこのオリエンテーションの間だけでもヴォルテクス関係から離れた方が良いかな……」
「ヴォルテクス? 誰ですか、それ?」
何だろ……どこかの偉い人かな?
「ん? そっか、君は雷学科じゃないから知らないんだね。じゃあ教えてあげよう。ヴォルテクスとはね、昔この地に存在した偉大な魔道士で、雷魔法を使って動かす「魔法機械」を生み出した素晴らしい人だよ」
「魔法……機械?」
そんな物があるんだ……。
魔法機械ってどんな物なんだろ?
「魔法機械とはね、ヴォルテクスが自分の雷魔法の力を活かす方法を考えた末に発明した、雷魔法を動力に動く術式を組み込んだ機械の事だよ。その術式を使うと、コーヒーを入れたり果物を絞ってジュースを作るような基本的な事から、空を飛びまわるようなことだって何でもこなせるんだ」
「……へえ……」
魔法機械……か。
雷魔法でしか動かせないっていうのがちょっと気になるけど、使えたら便利なんだろうな……。
「魔法機械は本当に素晴らしいよ。何故なら、魔法機械には僕たちでは絶対にできない「永久的な行動」や「一定の強さを維持する行動」が出来るからね。人間が手を加えるとどうしても力が一定にならないけど、魔法機械ならそんなことはない。魔法機械は動力となる雷の魔力さえあれば作業ができるからね。それに人間の手と違って疲れない」
「……常に同じ物を作る時には便利、そうですね……」
……なんだろ、ウォルト先生の目が凄く生き生きとしてるのは分かるけど、この不安な感じ……。
まさか、魔法の練習の時にもずっとこの調子なのかな……?
…………そんなことないよね……?
「ああ、凄く便利なんだよ。何せ、薬学で作る薬も、家で飲むコーヒーも、全部いつも変わらない味と質なんだからね。こんな便利な物を発明したヴォルテクスには、感謝してもしきれないよ」
ウォルト先生の話を聞いているとき、戻ってきた雷学科の生徒が目に入った。
……ウォルト先生の様子を見るなり凄く不安げな様子でこちらを見てきたのが気になるけど……。
「ヴォルテクスの偉業はこれだけじゃないんだ。今や魔法機械関係の話題でなくてはならない存在になっている「雷の霊薬」! これもヴォルテクスが作ったんだよ! 魔法機械を使うためには必ずと言って良いほど必要になる雷魔法の素質を必要としなくなるこの画期的な発明も、ヴォルテクスが行った物なんだ!」
……先生。戻ってきた雷学科の生徒、皆引いてるんだけど……。
それに、もうすぐ練習が始まるような……。
「ヴォルテクスのあの発明のおかげで、魔法を使えない人や雷魔法を知らない人でも問題なく魔法機械を動かせるようになったんだ! 本当に偉大な人なんだよ!」
「……あの……先生?」
……そろそろ練習が始まるんだけど……。
これ、どうやって止めたらいいのかな?
「ヴォルテクスの発明はこれだけじゃないよ。他にもまだまだあるんだ! その中には、魔法機械や雷の霊薬みたいに今の僕たちの生活に欠かせない物がたくさんある! だから今度はそれを」
「ウォルト先生。生徒をほったらかしにして一方的に話を進めるのは感心しませんね」
こっちのことなどお構いなしに放し続けるウォルト先生。
どうやって止めようかと考えていたら、学長……えっと、メビウス学長……だったね。がやって来て、ウォルト先生に声をかけた。
「メビウス学長……ああ! またやってしまった……! あれだけヴォルテクスから離れようとしたのに、気が付けばまた……!」
メビウス学長に呼ばれたウォルト先生は少し呆けてたけど、直後に頭を抱えて俯いてしまった。
……まさか、これが原因でいつまで経っても進まないの……?
「驚かせてしまったようですね。……ウォルト先生はヴォルテクスに相当な興味があるんですよ。で、ちょっとでも話し始めるともう止まりません。なので、こうやって止めるんですよ」
メビウス学長が僕に目線を合わせてウォルト先生の事を教えてくれた。
……本当に好きなんだね、ヴォルテクスって人の事。
「さて、ウォルト先生、任せますよ」
「え? はい! ……ふう、じゃあ、気を取り直して……やって行こうか」
雷学科の生徒たちと一緒にルーベルもやってきた。
ルーベルは若干顔をひきつらせている。
……やっぱりアレは驚くよね……。
「えっと……じゃあ、君たちも魔力の動かし方を皆に教えて回ってくれるかな? 僕も僕で出来ていない子を教えていくから」
「「はい!」」
ウォルト先生が元に戻り、雷学科の生徒も皆戻ってきたので、ようやく魔法練習を始められるようになった。
僕が教えることは昨日と同じ。
……だから、分かるように説明すれば問題ないよね。
それと、余裕があったら魔力の分割のしかたも教えてみようかな?




