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不死身ちゃんとユリ世界。  作者: 愛犬元気。
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二十三話



「きょうりん。誰その子。」


二年の教室に入ったきょうりんは、その珍しい女の子を連れて自分のボスに挨拶をしに行った。



「コロラドちゃん。」


「私のご飯でしょ?」


「違う!ただ挨拶に来ただけ。コロラド。この人は私の尊敬するお姉さまよ。」


「あ…よろしくお願いします。」


彼女は見事に輝く金髪を揺らしながら頭を下げた。



「ふふ。なかなかかわいい子連れてくるわね。まさかお預けなの?」


「私が最初に目を付けたの!」


「なんで連れてきたのよ。」


「それは可愛い後輩が増えますよーって言いたかったの。」


「あんた、本気で恋しちゃった?」


「そんなんじゃないもん!」


きょうりんはそう言ってコロラドに抱き着いた。



「よろしくお願いします。さきゅばすさん。」


「さきゅばすでいいわよ。あとこっちが私の恋人。」


と、前に座ってるミシルを紹介した。


「恋人?」


コロラドは首を傾げた。


「そうよ。今の所一番モテモテなのはこの子なのよ。ねえミシルちゃん。」


「そんな事ないよ…。」


恐縮しながら彼女は3人の方を向く。


「よろしくお願いします。コロラドさん。」


「よろしく。」


ミシルの挨拶にコロラドも微笑みかけた。



「あ、コロラド。あの子が桃子さん。」


「え?」


コロラドは振り返る。


すると、窓側で話をしている一人の女子に目を奪われる。

すぐに誰が桃子さんなのか、指をさされなくても分かる。


「あのピンクの髪の人。ね?かっこいいでしょ?」


きょうりんはニヤニヤしながら言った。



「確かに目立つ人ね。」


「ふふふ。惚れちゃった?」


さきゅばすは頬杖をつきながらきょうりんと同じ表情をしている。


「確かにカッコいいですけどね。」


「ん?なに物言い?」


さきゅばすは彼女の顔を見た。

すると、コロラドはまっすぐ彼女の顔を見つめている。


「もしかして私?」


「さきゅばすが綺麗だからつい…。」


「あー!何よそれ!お姉さまの方が好きなの?私より?」


「あんた相変わらずモテないわね。」


「酷い酷い!私も誰かに愛されたいのに!」


きょうりんはコロラドの肩をポンポン叩いた。


「ごめんなさい。きょうりんも好き。」


「だけって言ってよ。私にはもうやっぱりミシルちゃんしかいない。」


きょうりんはミシルに抱き着いた。


「いいの。私ミシルちゃんと寝てるとき幸せだったから。」


「寝たってどういう事?」


その時、さきゅばすの目がギロッと光った。

それにきょうりんは本気で命の危険を感じ、慌てて訂正した。



「やらしい意味じゃないもん!!」


「後で詳しく聞かせなさい。」


「やば。コロラドそろそろ行こう!」


「きゃっ!?」


きょうりんは慌てて彼女の手を引っ張って教室から撤退した。



「油断も隙も無いわね。ミシルちゃんさっきの話本当なの?」


さきゅばすの怖い顔がミシルを捕らえた。

その顔に彼女も内心ドキドキが止まらない。



「チケットの時、保健室で少し寝ただけ。」


「寝たって言うのは?」


「そのままの意味。添い寝。」


「あの子に弱みを握られたのね。やることが私そっくりで困るわ。」


さきゅばすはため息をついた。


「そういえばミシルちゃん。今度学校のイベントで仮装大会があるんだけど知ってる?」


「仮装?」


「そう。仮装をしてダンスを踊るのよ。参加しなくてもいいんだけど参加するだけで1万円お給料に入るの。ミシルちゃんも一緒に出ない?桃子さん、どうやら出るみたいだし。」


「本当?」


「ええ。きょうりんはもちろん出るらしいけど。私もミシルちゃんに可愛い衣装着せたいし。桃子さんが何を着るのか見たいでしょう?」


「見たい…。」


「素直でかわいい。任せなさい。更にベストコンビ一位になると10万の賞金付きなの。小遣い稼ぎにはいいわよね。」


「私にはそれがどれくらいかはわからないけど。」


「出ましょう。でもパートナーは私。ふふ。彼女の片隅にある想いを駆り立ててやるのよ。」


さきゅばすはまたいつもの悪だくみ顔でクスクスと笑った。

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