表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
84/95

そこへ兵士がやってきた。


「殿下。グラント王子殿下がお呼びになっておられますが」


「そうか。行く」


「殿下。わたしも行きます」


「なぜだ」


眉根を寄せるが、助けないわけにはいかない。

人の命は誰も同じだ。


「わたしはひとりでも多く救いたいのです」


「あいつは闇魔術だと言ったんだよ」


「それでもです」


「わかった。じゃぁ一緒に行こう」


がらんと大きなテントの中でひとりグラント王子はのたうち回っていた。おなかが痛いようだ。

まだ初期段階である。そこまで衰弱していない。


「おい。お前は王太子だろう。なんとかしてくれ」


「……」


「ノエルは使い物にならい。くそっ!あの嘘つき女が。何が大聖女だ」


ノエルが隅の方でうつむいて立っている。


「あー、痛い」


「グラント王子。手を」


オーロラが近づいた。


「お、お前は」


びくっと手を引っ込める。


「闇魔術師が俺を殺そうとしているのか。俺は王子だぞ!仮にもお前と婚約する予定だったんだからな」


「はやく手を」


「ああ、だが婚約しなくてよかったよ。闇魔術師だったとはな。お前は外れくじをひいたのさ」


わいわいうるさいので、強引にオーロラは手をとった。


腸の中に大量にいる血水症菌を駆除していく。

まだまだ元気な血水症菌だ。


よし。

すべて駆除した。


「終わりました」


「え?」


楽になったのだろう。

出ていた汗が引いてきている。


「お前がやったのか」


「はい」


「お前は闇魔術師ではないのか?」


「黒魔術師です」


「それがどうして?」


「秘密です。あなたに説明してわかるわけありませんわ」


「なっ!」


「とにかくもう治りましたから、とっとと国境を封鎖してください!」


オーロラはそれだけ言うとテントを出た。


「失礼します」


そんなオーロラをノエルが歯ぎしりしながら見ていた。


「許さない。あなたになんか絶対渡さない」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ