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「ミシェル!」


「よう。元気だったか?オーロラ」


え?

ミシェルがギルドの主でウォルターの部下ですって?

エム?ミシェルのM。


ウォルターを見ると、にやにやと笑っているではないか。


「ウォルター殿下!ミシェルが部下だなんてどういうことなんですかっ!」


つい声を上げてしまった。


くすくすくすとウォルターは笑っている。

そしてミシェルもにやにやしている。


ミシェルがどうなったかいつも気にしていた。

この間マーガレット医師から届いた手紙にもミシェルのことは触れられていなかったし、医師になる勉強はしているのかとずっと気にしていた。

それがウォルターの部下ですって?


「そんなことならもっと早く言ってくれてもよかったじゃないですか」


むすっとしているオーロラを見てウォルターが肩をすくめた。


「ごめんごめん。いつ言い出そうかと思っていたんだ。だが、突然言ったって信用しないだろ?会わせるしかないと思っていたからな」


まぁそれはそうだけれど。

ウォルターとはじめて会ってからもう五カ月ほど経つのにまだ何も知らされていなかったとは。


「だいたいいつの間に……。部下なんて」


「ああ、お前が急に王都になんていくからだろ?」


「え?」


「医師になれっていい置いて行っちまってさ。どうしたらいいかと途方にくれてたら、殿下が戻って来られたんだよ」


ミシェルがきちんとウォルターに敬語を使っている。

さすがに大人になったんだわ。


「戻って来られたとは?」


「もちろんオーロラに会いにだよ。七歳の誕生日を祝いたいとおじい様にお願いして強引に戻ったんだ。そしたらいなくなっていてびっくりした」


誕生日を?


「そもそも殿下はなぜ突然ルヴィエ王国へ行くことになったのですか?それすらわたしは聞かされておりません」


「あ、そうだったっけ?ごめん。言ったつもりになっていたよ」


ウォルターは悪びれず笑っている。

この人、実はその辺適当なのかしら?


「それは、もちろん毒を盛られていたことがルヴィエの国王、つまりおじい様にばれたからさ。父上はうまく隠していたんだ。だけど、母上の乳兄弟が憤慨しておじい様に手紙を送って発覚してね。こんな国に置いておけないと怒って連れ帰られたのさ」


そんなことが……。前世でも帰ったのはそれがばれたからかしら?でもオーロラと結婚したときもウォルターは毒に冒されていたはずだ。ならば前世では違う理由かもしれない。


「もともと母上がソードノーズに嫁いだのは生まれた子を国王にするという約束があったんだ。それが同盟の約束なんだよ。だけど殺そうとしたからね。怒るのは当たり前だし、同盟は破棄だと一時は戦争寸前までいったんだ」


「え?本当ですか?」


「ああ」


全然知らなかった。そこまで行っていたとは。


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