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柘榴

ーー長生きはするものですな。


この年になって、再び主を戴くことになろうとは......




幼少の折より、そういった稼業に身を置いてまいりました。


言われるがまま、息づくものを葬り、周りに散らばるは物言わぬ骸。


そんな生活を何十年も続けておりました。


なにせ疑問に思う良識すらも持ち合わせておらなんだものでして。




良いも悪いも私の中には無く、皆から恨まれる大罪人も無垢な赤子も等しく同じ命でした。


積み上げた骸が7桁に届いたくらいで、私は体の衰えを感じるようになっておりました。


なにぶんその頃には60を超えておりましたから、体の節々に限界が来ていたようです。


最後の花とばかりにお世話になっていた皆様を、表の世界への土産としました......まぁ若干削れていたのは良しとしていただきました。




それから、いくつもの職場を転々とし、性に合っていたらしい執事の仕事で縁あってあるお屋敷に勤めさせていただきました。


あの方々は......いえ、こちらは蛇足になってしまいますね。


私は、ご主人様と奥方様を主と定め、その真っ直ぐな在り方を支え、道を切り開きました。




あの忌々しき出来事がなければ、きっと......今も......


たらればは良くないですね。

それから一人残されたお嬢様を支えて暮らしていましたが、そのお嬢様も......




“この名”をくださったハク様には、容易には返せないほどの恩を頂きました。


老い先短い身ではありますが、お嬢様をお救いできるのであれば、闇に染まることなど容易いこと。


誓いましょう、期限付きの忠誠を。

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