2021年06月壱分
ツイッターで投稿しているプニプニ勇者の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニな幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
戦士 :勇者のクエストのメンバー。戦闘が得意。
新米剣士 :空回り気味だが頑張っている冒険者。
暗黒騎士 :プニプニの扱いが完璧な勇者の強敵。
冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。
定宿兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋
深海神官 :奇妙な石を管理している神官。
パン職人 :街のパン屋さん。
【魚人の石】
奇妙な石はプニプニ勇者の体半分を魚の尾にした。驚く従者に深海神官は言う。
「これが魚人の呪いです」
「解けますか!?」
「石を離せば解けます」
「勇者様、離して下さい」
「やー」
勇者はこの姿が気に入ったらしい。
「飽きたら離しますよ」
深海神官の言う通り、おやつの頃には離していた。
【イチゴのジャム】
プニプニ勇者は目の前にある半透明の赤いゼリー状のものを見つめていた。
「勇者様の好きなイチゴから作ったジャムですよ」
「いちゅご、ちじゃう」
「これはイチゴと砂糖を煮詰めたもので…」
「ちじゃう」
良く分からなかったが、ジャムは気に入った勇者だった。
「おいちー」
【冒険話】
宿屋兼食堂は冒険者たちで賑わっていた。
「南の沼に怪魚が出たらしいぞ」
「面白そうだな」
「ぼーけん!」
「勇者!?」
別の日。
「霧の森に呪いの人形が住んでるとか」
「本当か?」
「ぼーけん!」
「えっ勇者?」
冒険の話になると突然現れる冒険好きなプニプニ勇者だった。
【プニプニ禁止】
「南の沼に行きたい?」
「勇者様が怪魚が見たいって」
「みちゃい」
従者の相談に新米剣士は考える。
「あそこはプニプニ禁止だぞ。勇者はプニプニだから行けないな」
「お?」
「そうなのっ!?!?」
「じょ、冗談だよ」
従者に本気で驚かれて、慌てて白状する新米剣士だった。
【困り事】
「困ったな」
「困りましたね」
食堂で席に座っている戦士と、テーブルの下を気にする従者が話していた。
「動かしたら起きちゃいますよ」
「だがこのままにする訳にもいかないだろう?」
テーブルの下では戦士の足を掴んだままスヤスヤ寝ているプニプニ勇者がいたのだった。
【赤き勇者のパン】
「勇者、新しいパンは美味いか?」
「おいちー」
「そうかそうか」
パン屋に新商品ができた。その名も「赤き勇者のパン」だ。柔らかくて少し甘味のあるパンの中にイチゴジャムが入っているのだ。
しかしパン屋以外の者は思った。
(単に「勇者のイチゴジャムパン」で良いのでは?)
【身長】
従者の高い高い。
「たっかー」
戦士の高い高い。
「ぴゃっぴゃー!」
暗黒騎士のスペシャル高い高い。
「ぴゃらきゃぱー!」
「どうすれば背が伸びるかな?」
「突然どうしたの?」
プニプニ勇者は高ければ高い方が喜ぶ事に気付いた従者は、身長を伸ばそうと思ったのだった。
【超早起き】
プニプニ勇者を抱っこした従者が食堂に来たので、冒険者たちが声を掛ける。
「また眠れないのか、勇者?」
しかし従者は言う。
「もう朝ですよ」
「ん?だってまだ飲み足りないぞ」
「外、明るいですよ」
「おぱよー」
夜更しをし過ぎると、超早起きな勇者に朝の挨拶されてしまうのだった。
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