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キャラ別総集編「忍」

ツイッターで投稿しているプニプニ勇者の物語です。

今回は「忍」が出てくる話を纏めました。


【登場人物】

プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニな幼児な勇者。

従者    :勇者のお世話係。


忍     :大陸にやってきた忍術を使う冒険者。


射手    :凍撃の矢と恐れられている冒険者。勇者大好き。

戦士    :勇者のクエストのメンバー。戦闘が得意。

錬金術師  :印象の薄いのが悩みの冒険者。クエスト時の中堅メンバー。

冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。

定宿兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋

宿屋の夫妻 :勇者の定宿を営んでいる夫婦。


虹の祭日  :子供の健康を祈る日。

虹の女神  :虹の祭日の主神。アイテムを捧げる事で祈りを聞く。

虹の鯉   :虹の女神の使い。淡々と仕事をこなす。


聖獣    :街で大事にされている聖なる獣。

子聖獣   :この前生まれた幼い聖獣たち。モフモフ。

聖獣官   :聖獣の世話をする官職。

【忍 邂逅】

 大陸に来て1ヶ月。言葉や習慣にはまだ馴染めないが、冒険者としては遜色(そんしょく)ないと分り安心した。そんな忍が薄暗い森で視線(しせん)を感じて確認すると、そこにはプニプニの幼児が居たのである。

(こんな所に幼児とは奇怪(きかい)也。ならばあれは妖怪!!)

 プニプニ勇者と忍の初めての邂逅(かいこう)であった。



【忍 誘導】

(捕(つか)まれば憑(と)りつかれる!)

 プニプニ勇者を妖怪だと思った忍だが、迷子の可能性を考え保護する事にした。しかし勇者を抱き上げると「あっちあっち」と森の奥を示し、別の方向へ行くと激しく泣き暴れる為、奥へと進むしかなかった。

(やはり妖怪也!?)

 勇者技能「誘導(ゆうどう)」である。



【忍 お願い】

 忍がプニプニ勇者に誘導(ゆうどう)された先は従者が囚(とら)われる檻(おり)だった。

(把握(はあく)!これは助ける者を襲う罠(わな)也)

「お願いがあります」

(キタ!)

「勇者様をトイレに連れて行って欲しいんです」

(予想外!)

「オムツの中は大変な状態かもしれないので注意して下さい」

(難易度(なんいど)上がった!)



【忍 依頼】

 プニプニ勇者のトイレを無事に終(お)えて戻った忍に、従者は安全な所まで勇者を連れて行って欲しいと頼んだ。檻(おり)は魔物を倒さないと開(あ)かないからである。

「童(わらべ)の世話の依頼は受けておらぬ」

「そんな…」

「だが魔物退治なら引(ひ)き請(う)けよう」

 忍の中では


 勇者の世話>魔物退治


だった。



【忍 ちゅのぴ】

 忍が魔物を倒し、助け出された従者にプニプニ勇者はギュウとしがみ付いた。そして従者が忍に感謝を伝えると、勇者も続けて言った。

「ちゅのぴ、あーがと」

(何語(なにご)!?)

し→ちゅ

の→の

び→ぴ

(“の”しか合ってない!)

 こうして勇者のお気に入りの冒険者が一人増えたのだった。



【忍 呼称】

 忍の行き先は勇者の住む街だった。勇者と一緒に宿屋に行くと忍は歓迎を受け、冒険者たちから色々な話を聞かされた。

「つまりこのプニプニな童(わらべ)は特別な方だったと。では呼称(こしょう)も変えねばならぬ也」

 そして忍は勇者に向き直った。


「改めてよろしく也、プニプニ殿」


(そっち!?)



【忍と錬金術師】

 プニプニ勇者の定宿で、忍はある人物に気付いた。気配(けはい)もなく座っている錬金術師に静かに近付き声(こえ)を掛ける。

「失礼、お主、隠密(おんみつ)か?」

「お、おんみつ?」

「おっと声が大きい。この話は内密(ないみつ)也」

 錬金術師、中堅メンバーながら隠密(おんみつ)に間違われるほど印象が薄いのが悩みである。



【忍と射手】

 自身に目(め)を光らせる者の存在に忍は気付いた。

(プニプニ殿の周りの冒険者は気のいい者ばかりだと思っていたが、これ程に鋭(するど)い気を放つ者がいるとは、やはり侮(あなど)れぬ也)

 しかし忍を注視(ちゅうし)していた射手は違う事を考えていた。

「ちゅのぴ、あちょぼー」

(プニプニに新しい遊び相手が!)



【忍 装束】

 プニプニ勇者は忍が作った忍装束(しのびしょうぞく)を着て歩き回っていた。

「某(それがし)の国では童(わらべ)の頃よりこの格好で修行する也」

 皆の評判は良かったが、離れた場所に座っていた射手だけは険しい目(め)つきである。

(おっと、射手殿はお気(き)に召(め)さなかった也か)

 だが実はその逆だった。

(忍、グッジョブ!)



【妙な気配】

「宿で妙(みょう)な気配(けはい)がするっていうの」

 昨日から泊まっている冒険者の不安をおかみが常連たちに相談していると、忍が発言した。

「某(それがし)も宿にいたが何も感じなかった也。プニプニ殿が遊歩(ゆうほ)してたくらいで」


 あ、それだ


 皆は気付いた。プニプニ勇者の気配(けはい)を妙(みょう)なものと勘違いしたのだと。



【忍 練習】

「ちゅのぴ、あちょぼー」

 忍を見つけてプニプニ勇者がトコトコ近付いてくる。

「プニプニ殿、“ちゅのぴ”ではない也」

 忍は呼称(こしょう)を改善(かいぜん)しようと練習する事にした。

「し・の・び」

「しゅ、にょ、ぴぃ」

「…」

「しゅにょぴぃ!」

「“ちゅのぴ”で良い也」

 元の戻す忍だった。


※この話は書き下ろしになります。新しい土地で慣れない中、良く分からないながらもプニプニ勇者に合せてくれる忍の一面が書けていたなら幸いです。



【忍 2ヶ月目】

 宿屋で戦士と従者が話していた。

「なんだが右足(みぎあし)がプニプニするんだが」

「戦士さん、それは右足(みぎあし)に勇者様がくっついているからですよ」

「なんだ、そうか」

「そうです」

「はははは」

(それでいい也か!?)

 大陸に来て2ヶ月。プニプニ勇者に関しては未(いま)だに驚かされる忍だった。



【虹の祭日 捧げもの】

 虹(にじ)の祭日は子供の健康を祈る日だ。冒険者ギルドには縁(えん)が無かったが、プニプニ勇者が来るようになったので儀式を行う事にした。

「祈(いの)りに応じて虹(にじ)の女神にアイテムを捧(ささ)げるの」

 それを聞いた忍が思案していると、射手が超レアアイテムを躊躇(ちゅうちょ)なく置いて行った。

(本気度(ほんきど)が違う也!)



【虹の鯉 出立】

「空中遊覧(ゆうらん)します?」

 虹(にじ)の女神の使いである虹(にじ)の鯉(こい)は、せがむプニプニ勇者を背中(せなか)に乗せて街の上空を一周し、勇者は大喜びで戻ってきた。

「後は適当に使ってください。期限は一年です。では」

 そして虹(にじ)の鯉(こい)は去っていった。

(こちらの祭は変わってる也!)

 忍に誤解を与(あた)えて。



【忍 秘密】

「プニプニ殿、実は某(それがし)には秘密の任(にん)がある也」

 忍がプニプニ勇者にそっと話し掛ける。

「某(それがし)の仕えている国から持ち出された妖刀を探している也。知られれば一大事なので、これは内緒(ないしょ)也」

「なーしょ」

 勇者に話しても秘密は漏(も)れないので、偶(たま)に話し相手になってもらっているのだった。



【忍 忍び足】

「プニプニ殿、音を立てずに歩く練習をする也」

 忍の言葉にプニプニ勇者は頷(うなず)いた。

「では右足(みぎあし)をそっと前に出す也」

プニ!

「次に左足(ひだりあし)」

プニ!

「床に伏(ふ)せる」

プニプニ!

「うーん、プニプニ殿にはまだ早かった也な」

「お?」

 動く度(たび)にプニプニが出てしまう勇者だった。



【ペタリ】

 床にペタリと寝そべっているプニプニ勇者を見つけて、忍が声を掛けた。

「遁術(とんじゅつ)の練習也か、プニプニ殿?」

 せっかくだからと助言をしている忍に、従者が躊躇(とまど)いながら告げる。

「忍さん、勇者様はひんやりする床にくっついて涼(すず)んでいるんだと思います」

 その日は暑かった。



【異国の冒険者】

 異国の衣装を纏(まと)った鋭(するど)い眼光の冒険者を前に、村人は緊張していた。魔物退治の依頼だが、この冒険者なら難無(なんな)くこなすだろう。しかし何より目(め)を引くのは膝(ひざ)の上のプニプニである。

「プニプニ殿、シー也」

 図(はか)らずもプニプニ勇者の世話をしている時に依頼者が来てしまった忍だった。



【二刀流 同時】

「二刀流とは流石(さすが)也な」

 木の枝(えだ)を両手に持ち満足気(まんぞくげ)なプニプニ勇者を見て、忍が言った。

「二本とも振(ふ)ってみる也」

 忍に促されて勇者は両方の枝(えだ)を振(ふ)る。

「ちゃー!」

「プニプニ殿、手(て)と足(あし)と頭(あたま)が同時に動いてる也よ」

 体を考えて動かすなんて、プニプニにはまだできないのだった。



【緑流刀】

「プニプニ殿、廊下に緑流刀(りょくりゅうとう)が落ちていた也よ」

「りょーりゅーとー」

 忍とプニプニ勇者の会話に出てきた聞き慣れない言葉に、冒険者たちは何事かと視線を向けた。しかしそこには枝(えだ)をブンブンする勇者がいるだけだ。

 緑流刀(りょくりゅうとう)、勇者のお気に入りの枝(えだ)であり、名付けたのは忍である。



【餅】

「某(それがし)の里では新しい年の初めに餅(もち)という物を食(しょく)す也」

 忍がプニプニ勇者を抱っこしながら、従者に故郷の話をした。

「餅(もち)はプニプニ殿の頬(ほほ)と同じ位の柔(やわ)らかさで…」

「勇者様の頬っぺたと同じ位ですか!?」

「そう也」

 柔(やわ)らかさの比較に使われる勇者の頬っぺただった。

「もっちー」



【魚の舞い】

 プニプニ勇者が変わった何かを持って踊(おど)っていた。

「あれは何?」

「某(それがし)の里では、尖(とが)った葉に臭いの強い魚の頭(あたま)を挿(さ)して邪気が近寄らないようにする也」

 勇者の持ち物について忍が説明する。

「へえ。それであの踊(おど)りは?」

 踊(おど)りは勇者が楽しくてやっているだけで特に関係は無い。


※2021年は124年ぶりに2月2日が節分でした。



【モフモフの中心】

「聖獣の子(こ)らを森に移動する也か」

「何も無いと思いますが警護(けいご)をお願いします」

 聖獣官のその依頼を、プニプニ勇者、従者、忍は受けた。

「ところでプニプニ殿はどこ也?」

「モフモフの中心です」

「もっふー」

 子(こ)聖獣は相変(あいか)わらず勇者の周りでモフモフの塊(かたまり)になるのが好きだった。



【モフモフの術】

「これはモフモフの術(じゅつ)也!」

 モフモフの術(じゅつ)、それはプニプニ勇者の「もっふー」の一声でモフモフの子(こ)聖獣が集まり、モフモフによって勇者が見えなくなる現象である。

「術(じゅつ)なんですか?」

 従者が忍に尋ねる。

「子(こ)聖獣に好かれるのも立派な力也」

 忍はモフモフの塊(かたまり)を見て断言した。



【大雨と雷】

 外は大雨と雷(かみなり)で、冒険者たちは皆、宿で休んでいた。そんな中、姿の見えないプニプニ勇者の気配(けはい)を忍は感じる。

(これは隠(かく)れ身(み)の術(じゅつ)也!?)

 しかし勇者はすぐに見つかった。勇者はテーブルの下で戦士の足(あし)にギュッとしてくっついていただけだったのだ。

「ごりょごりょ、やーなの」



【返贈祭】

 食堂のホールに沢山の回復アイテムが置いてあった。

「何事也?」

 忍の疑問に、これらは先月プニプニ勇者が贈った菓子に対する冒険者たちのお礼(れい)なのだと従者は答える。

「何故、回復アイテムばかり也?」

 冒険者あるある。悩(なや)むと回復アイテムを贈りがちである。

「ありゅありゅ」



【忍 別れ】

 宿に現れた忍に、プニプニ勇者は大喜びで走り寄った。

「ちゅのぴ!」

「プニプニ殿、実は某(それがし)…」

「あーしょーぼー」

 間髪入(かんぱつい)れずに飛びつく。

「そろそろ別の地に…」

「あーしょーんーでー」

(まあ良い也)

 遊んでほしい勇者にくっつかれ、忍はもう少しこの街に留(とど)まる事にした。

ご一読頂き、ありがとうございます!

気に入って頂けましたら、ブックマーク、評価、感想など頂けると嬉しいです。

少しでも反応があると励みになります。


キャラクタ毎の纏め第二弾です!

他にも考えていますので、纏めて欲しいキャラがいましたら、小説家になろう、ツイッター、マシュマロでリクエスト受け付けておりますのでご応募ください。


次回もよろしくお願いします。

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