2021年05月四分
ツイッターで投稿しているプニプニ勇者の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニな幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。
料理方 :勇者の定宿兼食堂の料理担当。
定宿兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋
王 :ある国の王。偶に勇者が遊びにくる。
家臣 :王の家来。
武器屋 :冒険者の為に武器を打っている店の店主。
肉屋 :街で肉を売っている店の店主。
荒くれ者 :勇者の定宿兼食堂に来た流れ者。
千里眼と主 :勇者の動向を探る二人。
■ダンジョン迷子センター
ダンジョン迷子センター:迷子になった冒険者を保護してくれる有難い施設。
新人スタッフ:新しくスタッフになった冒険者。職業は地脈師。
先輩スタッフ:救護班のベテランスタッフ。
【お肉を買おう 武器屋】
「勇者、肉を買ってきてくれ」
「おにきゅ!」
料理方に頼まれ、プニプニ勇者は従者と一緒に市場へ向かう。
「今日は何が欲しいんだ、勇者?」
「おにきゅ!」
「ここは武器屋だから肉は売ってないなあ」
「お?」
「お肉屋さんは最後ですよ、勇者様」
はりきり過ぎた勇者だった。
【お肉を買おう 肉屋】
料理方に肉を頼まれたプニプニ勇者は、従者と肉屋に来ていた。
「いらっしゃい、勇者」
「おにきゅ!」
元気に注文した勇者の後に従者が付け加える。
「豚肉と牛肉と鶏肉をお願いします。それから勇者様用も」
「毎度あり」
小さな包みを大事に持って、ご機嫌で帰る勇者だった。
【かくれんぼ】
椅子の後ろにいるプニプニ勇者に狩人が近付いた。
「勇者ちゃん、かくれんぼしてるの?」
「ちょう」
「今日は誰とかくれんぼしてるの?」
「ろーけしゅ」
「道化師さんか」
その後も次々と冒険者たちが声を掛けるので、全く隠れていないのだが、勇者は自分が見えていないと思っているのだった。
【席】
「そこは俺の席だ。退いてもらおうか、勇者?」
食堂に入ってきた荒くれ者は、ある席に座っているプニプニ勇者に近付いた。しかし勇者は臆せず両手を荒くれ者へ伸ばす。
「だっこ」
そして勇者は荒くれ者の膝の上に座らせてもらい、二人は同じ席で寛いでいた。
(あの人、良い人だ)
【千里眼 復調】
「復調したようだな、千里眼」
千里眼を気遣いつつも主は尋ねる。
「勇者はどうしてる?」
「料理方に使いを頼まれ、はりきっております」
すぐに千里眼は映像共有した。
『おにきゅ!』
「ははは。武器屋に肉は売っていないぞ、勇者」
プニプニ勇者観察会を再開する二人だった。
【イチゴ狩り】
「勇者様、それを渡して下さい」
「やーなの」
赤く小さなツヤツヤなものを持ったプニプニ勇者は、従者の頼みを断った。
「もうお腹いっぱいでしょう?それはお土産にしましょうね」
「たぺるの」
イチゴ狩りに来た勇者は、イチゴが美味しくて、まだまだ食べていたいのだった。
【月食】
「王様、月が欠け始めました!」
「そうか。すぐに勇者に知らせよ」
王の言葉に月食を知らせに来た家臣は言った。
「勇者は寝ましたよ」
「え?一緒に月食を見るって言ったのに?」
「夜ですからね」
次の日、王から月食の様子を沢山聞かされたプニプニ勇者だった。
「げっちょく」
【豆知識】
2021年5月26日は、24年ぶりの“スーパームーン”の皆既月食でした。
晴れた所では月の欠ける様子が見れたようですね。
というのを後から思い出して書きました。
【地脈師 息ピッタリ】
ダンジョン迷子センターの正式スタッフになった地脈師と先輩スタッフは、巡回中、プニプニ勇者を見つけた。
「勇者、発見」
「ぴゃっけん」
「本部に連絡」
「らんりゃく」
「一旦、戻るぞ」
「りゅぞ」
(保護する方もされる方も慣れている!)
息ピッタリな事に驚く地脈師だった。
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