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俺を異世界に飛ばした美少女巫女が、ウー○ーと○郎を貪り食ってふっくら戻ってきた ~コンビニケーキから始まる戦国異世界生活  作者: 蜜朗
第2章:ふっくら巫女と推しの制服 〜現代フードで野盗を手懐ける村おこし

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第17話 天国のような朝の光景と、筋肉隆々の陽キャイケメン

「ううう……頭が痛い……」


 翌朝。俺は猛烈な頭痛とともに目を覚ました。

 完全に二日酔いだ。


 脳を直接万力で締め上げられているような痛みに悶えながら、ぼんやりと周囲を見回す。


 いつもの納屋のむしろの上だ。


 親方との真面目な会話が終わった後、確か「よし、前祝いだ!」と、結局またしこたま酒を飲まされたのだった。


 それ以降の記憶が全くない……。


(ん……? 俺、何か忘れてないか? 重大な、取り返しのつかない何かを忘れていないか……?)


 記憶の糸を必死に手繰り寄せようとするが、頭にモヤがかかったようで何も思い出せない。

 重い体に鞭を打ち、なんとか這いずるようにして起き上がる。


 ふらつく足取りで母屋の引き戸を開けると、香ばしい味噌と出汁の匂いが鼻腔をくすぐる。

 すでに朝食の準備は整っているようだった。


「あら, 平太さん。おはよう。だいぶ飲まされたみたいねえ」


「おはようございます!」


「おはようございます、父上!」


 台所に立つサトさんの挨拶に続いて、重なるように響く二つの可愛らしい声。

 見れば、カヨちゃんとユキホちゃんが、楽しそうに肩を並べてサトさんのお手伝いをしている。


(尊い……。なんだこの天国のような光景は……。って、そうだ! 思い出した! 畜生ォォォォ!!)


 心の中で後悔の絶叫をあげる俺をよそに、ユキホちゃんは一歩前に出て、目をキラキラと輝かせながら言った。


「あのね、父上! 今日はカヨと一緒に『寺子屋』に行くの。とっても楽しみ!」


「う、うん。それは良かったね……」


 ユキホはちゃんと設定を守ってくれているね。

 平太お父さんは、自分の不甲斐なさに、今にも涙がこぼれそうだよ……。


 聞けば、この村の子供たちは、週に一〜二度ほど、近くのお寺で開かれる学校のような場所に通っているらしい。

 寺の住職さんが、ボランティア的に簡単な読み書きや計算を教えてくれるのだとか。


 ユキホちゃんとカヨちゃんは、すっかり打ち解けているように見える。

 裸の付き合い(お風呂)を経験済みということで、当然と言えば当然か。


 ……まあ、何はともあれ結果オーライだ。二人が楽しそうなら、それが一番。何よりも尊いし。


 俺は頭痛を堪えながら、朝食の粥を口に運んだ。


 ◇


 朝食をすませた俺は、さっそく荒地へと向かった。

 親方の家からは歩いて二十分程度。


 あのバカ重い荷車を引いて現場への往復を繰り返していた地獄に比べれば、雲泥の差だ。天国のような楽さである。


「おう、平太!」


 荒地に到着するや否や、聞き覚えのある声に呼び止められた。


 振り返ると、昨晩、俺にしこたま酒を飲ませて潰した張本人の男が、白い歯を見せて手を振りながら近づいてくる。


「あ、あれ? 昨日の……」


「おう。俺が下宿の代表だ。お前が上宿の代表なんだろ? よろしくな」


「あ、はい。よろしくお願いします」


 周囲を見渡すと、彼以外にもすでに何人かの男たちが集まっていた。

 自分を含めて、――総勢六人。


 この広大な荒地を、たったの六人で開墾していくというのか……。


 トラクターや油圧ショベルといった文明の利器があれば一瞬だろうが、当然ここにはそんなものはない。

 使えるのはくわなたなど、博物館の農具展示コーナーでしか見ないような、完全に人力の原始的なツールだけだ。


「あの……さん。まず、何から始めればいいんでしょうか。実は俺、農業に関してはまったくの素人でして……」


 弱り切った顔で尋ねると、男は呆れたように片眉を上げた。


「おいおい、お前、まさか俺の名前を忘れちまってるんじゃねえだろうな」


(あ。バレた)


 気まずく視線を逸らす俺に、男は豪快に笑いながら自分の胸を叩いた。


「俺の名前は岩松いわまつだ。いいか、もう忘れんなよ」


「あはは。岩松さん、ですよね」


 改めて岩松を観察してみる。

 年齢は三十代前半といったところか。


 背が高く、着物の袖から覗く腕は隆々としていて、いかにも「屈強」を絵に描いたような男だ。

 それでいて顔立ちは整っており、なんだか悔しいが結構なイケメンである。


 ……うん。なんとなく、ユキホちゃんとカヨちゃんは近づけたくないタイプの男だな、と俺の第六感が警報を鳴らしている。


「ともかくよ、まずは草刈りからだ。表面の草を払うだけじゃダメだぞ。根っこが土の中に残っちまうと、畑にならねえからな」


「なるほど、根こそぎ行くわけですね……」


 言われて地面を見る。

 元は農地だったとはいえ、長年放置されていたせいで、辺り一面に膝丈ほどの雑草がびっしりと生い茂っている。


 辛うじて水路や畦道の「名残」のようなものは見えるが、これもすべて土砂や草で埋まっており、ほぼ一から復旧する必要がありそうだ。


 これは気が遠くなる作業だな……。


 そういえば、と思い出す。

 俺は誰にも気づかれないよう、視界の端にある【●】ボタンに意識を集中させる。


 視界が切り替わり、半透明のシステム画面が目の前に広がる。

 ピントを合わせるように、正面に立つ岩松を画面の枠内に収めてみた。


 すると、彼の頭上にステータスウィンドウがポップアップした。


 ――――――――――――

 名前:大石岩松おおいしいわまつ

 年齢:28歳

 ――――――――――――


 大石岩松。

 ……名前まで無駄に強そうだ。


 ユキホちゃんのステータスはひと通り見ることができた。

 しかし岩松の情報は、名前、年齢以外は確認することができない。


 情報を開示させるためには、何か特別な条件があるのか?

 例えば、相手の好感度や信頼度を上げるとか、正式な「仲間」として認識される必要がある、とか。


「おい、平太? ぼさっとしてどうした!」


「あ、はい! 今行きます!」


 岩松の声に引き戻され、俺は慌ててシステム画面を閉じた。

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