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インベンションマン|Invention-Man  作者: 黒珈|くろこ


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97/121

episode 096

 拝島の身体には、先程被弾したダメージが相当残っていた。


 身体のどこかしこで、グズグズになった肉がはがれ落ちていく嫌な音が聞こえる。


(不味い……このままでは)

 彼は必死に『餌』を探した。


 それらは、少し離れた所でこちらの戦闘を見守っている。

 餌の側に付いている女は、いま戦っている2人よりも弱そうだ。


「ジャッツ!!」

 奇妙な叫び声を上げた拝島は、彼女たちに突進していった。


「寄越せ!」

 ぐんぐん距離を縮めていけ彼は、切羽詰まった様子で言葉を吐き出している。

「貴様の血を、よこせェエエエ!!!」


 その瞬間、ハッと思い当たった表情を浮かべた愛唯が、両腕を後ろに回していく。


 バシャッ!!


 拝島が飛び込んでくるタイミングとドンピシャで、彼女は背後に置いてあった瓶の中身を彼の顔面にぶちまけた。


「ん、何だ?」

 一瞬怯んだが、特に変化は無かったことから、そのまま動きを止ることなく腕を伸ばしていく。


 視界の端に、白い影が走った。


「吹っ飛べッツ!!!」

「グワッ!!」


 正規の型を完全に無視した夏純の野球打ちで木刀をモロに顔面で受けた拝島は、よろよろと背後に倒れ込んだ。

 次の瞬間、伸びて来た手がその肩をガッチリと掴む。

 動きが止まった彼の耳に、地を這うような冬流の声が響いてきた。


「……今まで犠牲になった女の子たちの恨みだ!!」


 咄嗟に身を翻そうとした拝島の背中で、ダーツ爆弾を炸裂させる。

 瞬間、彼の身体を取り囲む様に火柱が上がった。


「ギヤアアアアアアアア!!!!!」

 紅蓮の炎に包まれた拝島は、断末魔の叫び声を上げていた。

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