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インベンションマン|Invention-Man  作者: 黒珈|くろこ


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91/121

episode 090

 昨日の旧小学校舎崩壊事件は、結局地盤の緩みと建物の老朽化が複合されて発生したものと断定された。


(学校側にも、何らかの圧力が掛かっているな)


 以前から気になっていたことだが、ここにきて春都の疑念は確信と変わった。


『オカエリー』

 技術準備室に入って来た彼を、ディスプレイ上のナタリーが出迎えた。

『ドウカシラ?』

 今日の彼女は、暖色系の服でお洒落にコーディネイトしている。

「おっ、可愛いね。似合っているよ」

 春都が褒めると、ディスプレイの色調がやや赤みが増したように見えた。


「ん、そう言えばエルビスは居ないのか?」

 この時間、いつもなら何かしらのゲームで遊んでいる相棒の姿が見えないため、春都はナタリーに所在を尋ねた。


『サッキ、ソノ品物ダケ置イテ帰ッタヨ』


 机の上には、少し大きめのダンボール箱と手紙が置いてあった。


 手紙には『これを仕上げるのに3日徹夜した。眠いので帰るが大事に使え』と記されていた。


「よし、これで準備は整ったな。あとは攻撃に備えるだけだが……」


(この前から、どうしても受け身になっているなぁ)


 春都は反省していた。

 何故なら今までのバトルは全て、相手からの攻撃を防衛・撃退する展開だったからだ。


 しかし、これ以上の犠牲者を出さない為にも、これからはこちらが相手に攻撃を仕掛ける必要があったのだ。

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