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インベンションマン|Invention-Man  作者: 黒珈|くろこ


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74/121

episode 073

「まず、第2の被害者は……といっても死体が消えたのであくまで推定だが、2年C組の西村春日だという事が分かった」


 愛用の手帳を広げた冬流が、順を追って報告していく。

「事件日以降、寮の部屋にも帰っていない。俺と夏純が記憶している死体の身体的特徴と聞き込んだ情報を照らし合わせてみたが、まず間違いないだろう」


 彼は、少し話を区切った。

「面白いのはここからだ。彼女は偏差値第3位の女子生徒だった。北野鍾子は第1位。では何故、第2位の生徒は飛ばされたのだろうか?」


 春都はふと、秋希が話していた内容を思い出した。

「まさか……あの日じゃなかった、とか?」

「正解」

 冬流は、表情を全く変えずに答えた。

「俺も今の今まで偶然だと思っていたが、春都の話を聞いて確信したよ」

「では、例の下着泥棒は……」

「ああ、おそらく特進クラスに属している女子生徒全員の下着を、何らかの方法で分析した上で、彼女たちの生理周期を計算していたのだろうな」


「……ねじ曲がってやがる」

 あまりに常軌を逸した卑猥な行為に、春都はこの上ない不快感を覚えた。


「だがそのお蔭で、次の対策が打てる」

 あくまで冷静な冬流は、話を続ける。

「今、夏純んトコの新聞部で、生理用品に関する架空のアンケートを作成して、特進クラスを回っている所だ。次のターゲットになる生徒を特定するためにな」


「ああ、宜しく頼む」

 春都は、静かに立ち上がった。

「絶対に拝島を引きずり出して、人獣交換などという下らない野望を止めてやる!」

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