表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
インベンションマン|Invention-Man  作者: 黒珈|くろこ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
114/121

episode 113

「実にくだらない茶番だな……」


 いささか興ざめした様子の拝島は、余裕の表情を崩さないまま言った。

「だが、充分だったよ」


 秋希を支えていない反対の手で、祭壇に置いてあった短剣を取り上げる。

「私が何故、わざわざ時間稼ぎをしていたと思う?」

 思い切り上方に突き上げ、一気に彼女の額を突き刺そうとする。

 慌てたケビンがスターバックを発射しようとした瞬間、パアッと光に包まれて時間切れとなったイマージングが解除された。


「それを待っていたのさ」

「しまった!!」

 生身のままダッシュした春都だが、彼までの距離は約10メートル。

(畜生ッ、間に合わない!!)


 思わず目を閉じた彼の横を、一陣の風が吹き抜けて行った。


「ぐっ……貴様ァ……」

 春都が目を開けると、柚香であるカワセミの嘴が、拝島の喉笛に深く突き刺さっていた。


 しかし、彼が握っている短剣が逆に彼女の身体を貫いており、剣の柄口は真っ赤に染まっている。


「ずあッツ!!」

 フルパワーのエアーハンドで拝島を吹き飛ばした春都は、慌てて柚香の元へ駆け寄った。


「柚香ッ!この馬鹿野郎!!」

『バカとは……ずいぶんな言いようね……』

 ごぼっと血を吐きながら、彼女は必死に嘴を動かしていた。

「喋るな、すぐに血を止めて」

『……もう、無理よ。さすがに分かるわ』

 自分の身体からとめどなく吹き出している血を見て、彼女は静かに言った。

『それよりも……私の懺悔を、貴方に聞いて欲しいの』

「……分かった」

 大きく頷いた春都に安心したのか、彼女は一気に話し始めた。


『私が榊原燕鼠の血を引く人間だと分かったのは、つい最近。そう、あのいまいましい拝島新太が現れてから……』

 悔しげに嘴を閉じ合わせた柚香は、再び話を続ける。


『獣祠道について、アイツは私より遥かに精通していた。彼は私に、自分の野望を達成する為の取引を持ちかけて来たのよ』

「取引?!」

『そう……たまみらい学園の全生徒を人質にとって、私が協力を断ったら人獣を使役して皆殺しにする、と脅してきたのよ』

 彼女は、本当に哀しそうな口調で言った。


『その頃は私も、自分の隠された能力を認識していなかったし、貴方のような正義の味方の存在も知らなかった。だから、アイツに協力するしか無かった……』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ