表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
インベンションマン|Invention-Man  作者: 黒珈|くろこ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
109/121

episode 108

 そこから出て来たのは、体型は確かに蔵敷なのだが、全身が戦国時代の武将の様な赤い甲冑に包まれている「コスプレ戦士」であった。


 背中に大きな旗印まで背負っている彼に、あんぐりと口を開けたマフーが問いかける。

『お前……なんだ、その格好は?』

「え、俺が誰かって?」

 その言葉を待っていたのか、蔵敷はいきなり両腕を左右に突き出し、剣を上方に構えるような決めポーズを作った。


「我こそは、インベンションマン2号、紅の騎士エルビスである」


『2人目のインベンションマンだと?!』

 マフーは度肝を抜かれた。

『ではお前も、源無春都と同じ……能力者なのか?』

「まあ、そういう事だな」

『これは、とんだ拾い物だ』

 舌なめずりをして、マフーが近付いて来た。

『源無が東ルートを採ったので、正直言って退屈していた所だ。貴様の首を持ち帰れば、燕鼠様もお喜びになるだろう』


 じりっとにじり寄ってきた彼に、構えを解いたエルビスは言葉を返した。

「うーん、それはおそらく無理だと思うよ」

『ナニ?!』

「だってお前、もうすぐ死ぬからな」

 その言葉を理解しょうとした瞬間、マフーは背中にドスッという大きな衝撃を感じた。

 重力の変化を受けながら、前方へと倒れ込む。


 上半身を失い、鮮血を吹き出しながら残っているマフーの下半身を見ながら、エルビスは手元に戻った棒状の物体を左手首に収めた。

「試作品だけど、いい性能してるじゃん」


 それは、蔵敷の専属技術者へある大谷が、彼の言葉で思いついた新兵器『スターバック』であった。


 一旦放擲してしまえば、半径20メートルの範囲で約5分間あたりを周回している。

 そして手元のボタンを押した時点で、その時居た地点から手元まで一直線で瞬時に戻ってくるのだ。

 物体の表面は特殊なエネルギー膜で構成されており、触れた物体を瞬時に切り裂く能力がある。


「レーザーと違って、丸々回収可能だからな。節電にもなるのさ」

 遂に動かなくなったマフーの上半身を見て、エルビスは言った。


『ソレヨリ、ヨク機転ヲキカセタネエ』

 感心しているナタリーに、彼はえへんと胸を張った。

「まあ、丁度こいつがあったからな」

 エルビスが指差した方向には、一台の公衆電話が設置されていた。

 その近くにあるジャックから伸びた線が、そのまま彼の左手発信機に直結されている。


「もう少し設定に時間が掛かると思ったが、ナタリーも頑張ったな」

『イヤァ』

 微笑みながら謙遜したナタリーだったが、ふと気になる事を思い出して彼に尋ねた。

『トコロデえるびす、アナタノこすちゅーむナンダケレド……』

「おう、なかなかナイスなデザインだろ?」 

 よほどこの衣装が気に入ったのか、未だにイマージングを解除していないエルビスが旨を張って言った。


『マッタク、イツノ間ニ準備シテイタノカシラ』

 ナタリーは、呆れた様にそう呟いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ