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ドアマットヒロインに番と名乗る獣人がやってきた。あなたの番が迎えに来たって? 番ですか、そうですか。さようなら  作者: ひとみんみん


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16.一体どういうことなのか全く分からない(騎士達の視点)

アナナッサ伯爵家に、騎士団が突入した。

重い鎧の音が廊下に響き渡り、使用人たちが悲鳴を上げて散る。


「現当主代行であるジオルド・フラガリア・アナナッサは遠征中。屋敷には不在です」

「やはり、謀反か? 父親がいない……留守を狙った、というわけか」

「13歳だ。誰かにそそのかされて無謀な行動を取る貴族の若いのもいるからな」

「何年も病弱といって屋敷に引きこもっていて油断させた末にということか?」

「転移魔法。ここまでの力を持っていたのを隠していたとは」


しかし、騎士の一人が眉をひそめる。


「いえ、それが……妙なのです」

「何がだ」


「メイドや召使いに話を聞いたところ――」


一瞬、言い淀む。


「次期当主、アメリア・フラガリア・アナナッサ伯爵令嬢を……屋敷の者全員で虐げていたと」


「……は?」


空気が止まる。


「理由は?」

「それが……誰に聞いても、はっきりしないのです」


「失礼します! 現当主代行の妻であるところの婦人を連れてまいりました!」

「放してってば! あんな子、どうなったっていいでしょ!」


女騎士の一人が、伯爵夫人の肩を捕まえて部屋に連れてきた。

アナナッサ伯爵家の広間に居た騎士達の視線が集まる。


「別室で丁重に聞けと言っただろう!」

「それが、聞いたところによると、これは酒場の女で貴族ではなく、アメリア・フラガリア・アナナッサ伯爵令嬢を虐げていた首謀者の可能性が高いと判断しました。情報を共有した方が良いかと」


別の女騎士が重々しく口を開く。



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