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僕を知らない僕  作者: 太秦佑助
第二章
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【空腹 ウーク×メシア】

この物語はフィクションであり、登場する組織や人物は実在のものとは一切関係ありません。また、物語には独特な考えが表れますが、これは物語を読みやすくするための要素であり、私個人の信念とは異なります。この点を理解いただいた上で、物語をお楽しみいただければ幸いです。

ウークが、ベイパと離れたのは意見を非難されることが怖かったからだ。ウークは自分の正しいことに文句を言われたくない性質なのだ。ウークにとってここからの脱出において必要なのは争いではなく、とにかく食料を探すことが大切だった。メシアはか弱い体で空腹を我慢している。メシアは幼稚園児のように空腹に耐えきれず、泣きだしそうな目をしていた。ウークはその目に耐え切れなくなり、食料探しに焦っていた。しかし、食料は簡単に見つかるわけがない。ましてや、地図もなく、下水道で探すのは簡単とは言えない。だが、希望はあった。それは、この施設の下水道は各部屋のダストシュートにつながっているため、容易に施設の部屋に出入りすることができる。そのダストシュートにはなぜか梯子がかかっており、簡単に上り下りすることができる。ウークたちは手分けしながら食料を探すもどこも個人研究室だった。ウークはらちが明かないのでその研究室で物色することにした。すると、研究員のバックからサンドウィッチが出てきた。しかし、全員分はなかった。サンドイッチ一個分を皆で一口ずつ食べた。すると、メシアが、

「ウークも食べなよ。おなかすいているでしょ。」

とファミレスで何も頼まない親を心配するかのような子供の口調で言ってきた。

「メシア、食べな。俺はおなか壊しやすい体だ。だから、食べなくても平気だよ。その代わり、おにぎりをみつけたら俺がもらうよ。」

とウークはなるべくメシアを心配させないように話した。するとメシアは納得がいかない様子だったが、それ以上は何も聞いてこなかった。ウークは、そのメシアの気持ちに気づくのはだいぶ先のことであった。とにかく、食料庫を見つけることはできず、研究室にある軽食しかなかった。ウークたちは腹を満たされることはないが、その方法でしか食料を見つけ出すことはできない。


次話、10月31日17時から公開予定です。

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