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年が明け、1月6日。
朝7時5分前に浜田は到着した。
インターホンを鳴らし、すぐに拓斗がでてきたのだった。
「明けましておめでとうございます」
浜田は、拓斗の顔を確認し、一礼してくれた。
今日もスーツがよく似合っている。
「おめでとうございます。今年からよろしくお願いします」
拓斗もそんな浜田に一礼した。
「正月は、ゆっくりできましたか?それじゃー行きましょうか」
「お陰さまでゆっくりできましたよ。ほんとにありがとうございました」
「いえいえ、じゃー行きましょうか」
二人は、車に乗り、職場に向かったのだった。
途中、拓斗以外に2人を乗せた。拓斗と同じく今日からなのだろう。
工場の正門には、大きな三星自動車の看板がある。ここがこれから拓斗が働く工場である。
三星自動車は、誰でも知っている一流企業である。
工場から、少し離れた所に車を停め、3人を中へ案内してくれた。
工場の中は、広大な土地であり、至るところに建物が建っていた。1人で歩くと間違いなく迷ってしまう広さだった。
「こちらへどうぞ」
浜田は、少し小さめの建物へ入っていった。
いくつか扉があり、会社名が書いてある。派遣会社の名前なのだろう。
歩いていくと、ハマテクノと書いた扉があり、拓斗達は中へ案内された。
案外中は広く、事務所があり、その奥に会議室のような場所がある。
拓斗達以外に、10ほどの人がすでに座って待っていたのだった。
「じゃー空いてるところに座って待っててくれますか?」
浜田は、拓斗達を案内し終えると、事務所に座っていた社員なのだろう男性と話をしている。
社員は、浜田以外に3人いた。
「すごいよな、一度にこんだけの人雇うなんて」
拓斗の横に座っていた男性が、声をかけてきた。
「そうなんですか?私は派遣が初めてなので」
「おぅ、そうなんか、俺は今まで派遣を転々としてるからなー」
その男性、歳は40ぐらいだろうか。至ってどこにでもいる男だった。
「そうなんですかー、じゃーこの派遣会社がすごいんですか?」
「いや、他の派遣も数社入ってるけど、どこもおんなじぐらいの人数じゃないか?この三星がすごいんだよ」
「そうなんですかー。三星自動車ですもんね」
「あー、俺、田辺っていうんだ。よろしくな」
「あっ、西岡です。色々教えて下さいね」
二人が話をしていると、事務所のほうから浜田が全員の前に立ったのだった。
「皆様、ハマテクノ責任者の浜田と申します。よろしくお願いいたします」
午前中は、ハマテクノからの説明。昼から工場見学、会社の研修。
浜田は丁寧に今後の日程を説明してくれた。
浜田の話が終わり、まず部署を分けられた。
部署は4部署あり、塗装部門、軽自動車部門、乗用車部門、検査部門がある。拓斗は、乗用車部門に入ったのだった。
それぞれの部門に別れ、説明を受け、作業服をもらった。
仕事の内容はライン作業の2交代、朝は7時から4時まで。夜勤は6時から夜中の3時までだった。
同じ部署に入ったのは、拓斗以外に2人。ついさっきしゃべっていた田辺と、もう一人はまだ若いであろう、20歳ぐらいの青年で芝浦という名前だった。3人がそれぞれ自己紹介をし、午前は終わったのだった。




