1-4
土曜日の朝。
今日の夜は茜と飲みに行く日。
仕事は休み。大和も休みである。
愛は朝から天気がいいので、子供達をおこし、パジャマや普段洗えないものを洗濯し、布団を干していた。
桜と向日葵は、まだ眠気まなこでパンをかじっている。
am9:00。
大和がやっとおきてきたかと思えば、出かける用意を始めている。
いつものことであるが。
パチンコ屋に行っているのか、友達と遊んでいるのか、それとも女でもできたのか、どこで何をしているのか愛はまったく知らなかった。
愛にとっては知りたくもなかったが。
「今日の夜は茜と飲みに行ってくるから」
愛は、出かけるときは必ず大和に言っている。
後から何を言われるかわからないからだ。
「あ、そう。夕御飯は?」
「冷蔵庫に入ってるから。子供の分は桜に言ってあるから。今日は早く帰ってこれるの?」
愛は、桜と向日葵を2人にするので、こんなときぐらい大和に早く帰ってきて欲しかった。
「あ〜わかった。今日は出来る限り早く帰ってくるよ」
大和も、桜と向日葵の親である。
愛とは喋らないが、子供達とは普通に接している。愛が夜出かけるときは、子供達を見てくれる。
といっても、たまにしか出ていかないが。
「じゃーお願いね」
愛はそれ以上喋らなかった。
大和はそれからすぐに出かけていった。
「桜、向日葵、買い物行くよ」
買い物といっても、一週間分のご飯を作るための買い物である。
「はーい」
2人とも、いい返事がかえってきた。
pm5:00。
朝から買い物をして、昼からも洗濯を片付けたり、夕御飯を作ったりでこの時間までかかった。
「桜、ママ6時には出ていくからね。お父さん帰ってくると思うけど、向日葵
のことお願いね」
「うん、愛ちゃん。大丈夫だからたまには楽しんできてね」
桜はほんとにしっかりしている。
といってもまだ小学生。心配な面はたくさんある。
「ママ、行っちゃうの」
向日葵は淋しそうである。
「ごめんね向日葵。なるべく早く帰ってくるからいい子で桜と待っててね」
愛は、向日葵の顔と同じ高さになるようにしゃがみ、ニッコリ笑って抱っこしてあげた。
「は〜い。向日葵、ちゃんと待ってるね」
愛が時計を見て、出かけようとした時だった。
大和が帰ってきた。
「ありがとうね。行ってくるから、桜と向日葵のことお願いね」
愛は大和に向かって、軽く会釈をした。
「あ〜わかった。」
相変わらず大和は、多くを語らない。
「じゃー桜、向日葵、行ってくるからね」
愛は子供達に手を振った。
「愛ちゃん行ってらっしゃい」
「ママ行ってらっしゃい」
2人とも笑顔で愛を送り届けてくれた。




