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毎日暑い日が続き、今日も愛は真夏以上の暑いハウスの中で、汗を流していた。
「毎日ほんと暑いよね」
一緒に働いている奥西桐子がポットに土を入れながら汗をぬぐっている。
「なんなんだろうねこの異常な暑さは!!もう九月だよ」
暑いのが苦手な愛にとってこの暑さは半端じゃなかった。
「そうそう、うちの子供の保育園でね、ばったり中学まで一緒だった子とあったの。子供が年一緒なんだけどね。高校は違ったから、それからは会ってなかったんだけど、ものすごく太っててね。もうびっくりだったよ」
桐子は思いだし笑いをしている。
「へぇーそうなんだ。何年も会ってなかったらほんと変わっちゃうよね」
「昔は私結構太ってるほうだったのね。思い出したくないけどね。で、その子、香奈っていうんだけどね、昔は細くてね、それが自慢だったみたいで、私なんていっつも馬鹿にされてたの」
「桐ちゃん昔は太ってたんだ。想像もできないよ」
今の桐子に太っていたなんて面影は全くない。
「そりゃーね。中学ぐらいから部活もしてたし、太ってるのが嫌だったから、必死に痩せたよ。そのときのあの子のこと思い出したらほんと笑えてきてね。ざまぁー見ろって感じだよ」
桐子はよっぽど悔しかったのだろう。
顔ににじみ出るほど嫌な顔になっていた。
「そうなんだ、どうせ家で何にもしないでグータラしてるんじゃないの!?」
今まで愛が会ってきた人で、太っている人はだいたいそういう人が多い。
拓斗の嫁もそうだった。
『そう言えば拓斗の嫁も香奈っていったような・・・まさかね』
「ねぇー、桐ちゃんって実家どこなの?」
「えっ、私?・・・中村町だよ。どうして?」
「えっ、もしかしてその子、西岡って名字じゃないよね?」
「そうだよ、どうして知ってるの??」
愛のまさかが的中した。
「えっ・・・あー、うちの旦那も中村町なのね、それで仲いいみたいで前に何回かあったことがあったから・・・」
愛は拓斗のことを言う訳にもいかず、適当にごまかした。
「そうだったんだ。愛ちゃんって戸川さんだったよね?・・・もしかして旦那さんって大和君?」
「知ってるの?」
「ちっさい町だからね。歳は三つ上だから何となくだけどね」
「そうだよねー田舎だもんねー。まぁー旦那の話はどうでもいいんだけどね」
世間はほんと狭いものだ。
こんなところでも繋がってるとは思わなかった。
「そう言えば、最近旦那さんが保育園の送り迎え来てるみたい。旦那さんは痩せてていい感じの人なのに、どうしてあんな女が良かったんだろ?愛ちゃんは旦那さんのことは知ってるの?」
「えっ、・・・旦那さんは見たことないよ・・・」
愛は思わぬ質問に慌てて答えた。
旦那とは拓斗のことなんだろう。
「お喋りもいいけど、手も動かしてね」
社長の亀田勝男が気づかないうちに笑顔で立っていた。
「あっ、すいません」
「暑いだろ。これでも食べて」
勝男は暑さで溶けはじめているアイスを二人に手渡した。
勝男はいつも笑顔である。怒っているところなんて見たことがなかった。
「じゃーしっかり水分取って頑張ってね」
「ありがとうございます」
二人はその後も手も口も止めることなく、1日を過ごしたのであった。




