表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
禁断LOVE  作者: コウユウ
第4章 家族崩壊
PR
39/136

4-9

今日も相変わらず香奈は荒れている。



「おい、ちょっとこっちこいよ!!」


「なんだよ・・・」


最初は我慢していた拓斗であったが、毎日荒れ果てている香奈を見るのが嫌になってくる。


「さっき、お前の女に電話したよ」


「・・えっ・・!?」


「慰謝料払えって言ったからね!!」



ほんとに電話するとは思ってなかった。


「それで、愛はなんて?」


「愛なんて言うな!!ほんと腹立つなー!!」


「・・・・」


「あの女、払う気なんてないらしいわ!!」


香奈は持っていた空き缶を、拓斗に向かって投げつけた。


「旦那も言ってたじゃん。払うお金ないって・・・だから無理なんじゃないの?」


「どうしてこっちが払うのに、向こうは払わないの!?そんなのおかしいじゃんか!!じゃーこっちも払うことないわ!!」


今日の香奈はほんと荒れている。


「俺は旦那に払うだけだから・・・また別の話だろう」


「いいよ、あんたに話したのが間違いだったよ。それよりあんたあの女に何言ったの!?」


「えっ・・・」


「私のこと家のこと何もしないとか言ってたけど!!どういうこと!?」


『どういうことってそのままじゃん』とは言えず・・・


「・・・」


「あんたあの女に人の悪口ばっかり言ってるんでしょ!!いい加減にしなよ!!」



香奈はいきなり立ち上がり、キッチンから何かを取り出し拓斗の方へ向かってきた。



「・・・ちょっと・・・待てって・・・・」


それは包丁だった。


香奈は拓斗に包丁を突き立ててきたのだ。


「私は何??どうせ二人で人の悪口言って笑ってたんでしょ!!」


香奈の目が怖くて見れない。

包丁が拓斗の胸寸前まできている。


「・・・そんなこと言ってないって・・・なっ・・・落ち着けって」


「あんたなんて死んだらいいんだよ。あの女も殺してあげるよ!!」


拓斗はどうすることもできない。


壁へ押さえつけられ、逃げ場もなくなった。


「もういいよ・・・殺したいんなら刺したらいい。それで償えるんだったらいいよ」


拓斗は静かに目を閉じ、腹をくくった。



そのときだった。


リビングのドアが開き、宇宙が入ってきた。


「ママおしっこ・・・」


宇宙は目を擦りながら、香奈と拓斗の不思議な光景を見ている。この光景をどう思っているのだろうか。


香奈は包丁を握りしめたまま、その場に泣き崩れたのだった。


「ママどうしたの?つらいの?」


宇宙は香奈に近寄り、その場の空気を察したのか泣きそうな顔になっている。


「ごめんね、宇宙・・・」


「・・・・・・」


拓斗は何も言えなかった。


「これからのこと少し実家に帰って考えるから・・・」


香奈は拓斗にそう言うと、荷物をまとめ始めたのだった。



「・・・・・・」


拓斗は何も言わずに香奈を見ていた。



香奈は荷物をカバンに入れ終わると、何も言わずに宇宙を連れて出ていったのである。



拓斗はそんな香奈を止めることなく、静かに見ているだけだった・・・・・・。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ