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次の日の日曜日。
愛の父、義雄は大和に会いにきていた。
「大和君、失礼は承知でお願いがあるんだ。もう一度、愛と一緒に暮らしてくれないか?」
義雄は深々と土下座したのだった。
「お父さん頭を上げて下さい。俺は別に別れようなんて思ってませんから。桜と向日葵にも貧しい生活はしてほしくないですし」
「そう言ってくれると嬉しいよ。ほんとにいいんだな大和君」
「はい。いつ戻って来てもらっても大丈夫ですよ。でも愛はそれでいいんですか?」
「愛には私からも話はしますが、大和君も知っての通り愛は少し頑固な所があるので・・・・・・。それでなんですが、大和君から戻ってくるように言ってくれませんか?愛はやはりそこが一番引っ掛かっているんだと思いますので」
「私がですか?それはどうかな?俺から言ったところで愛が納得するでしょうか?」
「そこを何とか言いくるめてほしいんですよ」
「・・・・・・」
大和は少し考え込んだ・・・・・・。
「・・・わかりました。一度話してみますので」
「お願いします。今後、馬鹿なことはしないように重々言っておきますので」
「お願いしますよ。俺は今回のことを許した訳じゃないんですからね。この傷は当分癒されないと思います」
大和は頭を抱え込んだ。
「ほんとに申し訳ない」
「いや、お父さんに謝られてもね・・・」
「愛の過ちは親の責任です。それではよろしくお願いします」
義雄が帰ったあと、携帯を取り出した。
「もしもし、今から会えるか?・・・・・・・うん、家はまずいからいつものところで待ってて・・・・じゃーね」
大和は電話を切り、急ぎ足で家を後にしたのだった。
大和はいつものファミレスに到着した。
中に入ると電話の相手はもう一人で待っていた。
「ごめんね、待っただろう」
「もう慣れたよ。いつものことでしょ!」
「まぁーそんなに起こるなって莉那」
電話の相手は大和の恋人の莉那だった。
「それであれからどうなったの?奥さんとはどうせ戻るんでしょ!」
莉那は両手をあごに当て、詰まらなそうに大和を見ている。
「今日愛の親が来てね、頼まれたよ・・・戻ってくれないかってね」
「やっぱり戻るんじゃん」
「まぁーそんな顔するなって。これは子供のためなんだから」
「いいよ、いいよ。どうせ莉那のことなんて考えてないんだから。分かってるからいい!!」
「子供は別だよ。好きなのは莉那だけだからね」
大和は怒っている莉那のご機嫌をとるのに必死だった。
「じゃー、りーちゃん大好きって言ってよ」
以前はそう呼んでいたが、年甲斐もなく恥ずかしくなってきた大和だった。
ワガママ莉那はなかなか許してはくれなかったが、なんとか説得することができたのだった。
「りーちゃんが一番大好きだよ」
大和は渋々だったが、口を開いた。
「ほんとに!?」
「あー、ほんとだよ。莉那だけだから」
莉那の顔が少しずつだが、ほころんできた。
「まぁー仕方ないから今回は許してあげる」
ほんとに単純な奴だ。
「ありがとう莉那。それで、当分の間なんだけどいざこざが終わるまで会うのはやめておこうと思ってるんだ」
「えーーっ、当分っていつまでよー!」
「それはまだいつまでとは言えないけどね。とりあえず我慢してくれ。今の状況でこっちがばれたら大変なことになるからな」
「まぁーそれはそうだね。わかったよ。莉那我慢する。その代わり毎日ちゃんとメールしてよ」
莉那の機嫌もなんとかよくなり、大和はほっとしたのだった。
「じゃー当分会えないから今日はどこへでも連れていってあげるぞ」
「ほんとにー!!じゃーねー、じゃーねー海が見たいなー」
「いいよー。じゃー行こうかっ!!」
二人はファミレスを出て、車に乗り込んだのだった。




