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禁断LOVE  作者: コウユウ
第3章 恋のゆくえ
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26/136

3-9

拓斗は、なんとか家の場所を電話で聞きたどり着くことができた。


「実家のすぐ近くじゃんか!よくこんなところへ来てたよな」

愛の家は、香奈の実家から車で10分ぐらいの場所にあった。

もちろん拓斗は知っていたが。


「…」


「何してるの?早く降りなよ!!」

香奈は先に降りて、一向に降りてこない拓斗を見かねたのか、助手席のドアを開けた。


「分かってるから…そんな怒鳴るなって」

拓斗はゆっくり重たい腰を上げた。


「早くして!!」


「そ…そんな引っ張るなって」


香奈は拓斗を引っ張りながらインターホンを押した。


「はい」

旦那が低い声で答えた。


「早く喋れよ!」

香奈は小声で拓斗を睨んでいる。


「あの…西岡ですけど…」

拓斗の声に返事は来なかったが、すぐに玄関があいた。

中からでてきたのは旦那なのだろう男が、ジャージ姿で出てきた。拓斗よりも身長は高く、180cmはあるだろうか。起こっているせいもあるが、少し強面である。


「お前が拓斗か!!よくも人の嫁に手をだして…?」

大和は拓斗に向かって怒鳴っていたが、隣にいた香奈を見て驚いた様子である。


「もしかして、香奈か?」


「え…大和君??」


『えっ…何?知り合いなの?』

拓斗はそんな二人を交互に見ている。


「まさかお前の旦那だったのか?」


「あんた、どうして大和君の嫁なんかに手出したの?」

香奈は頭を抱え込んだ。


「えっ…知り合いなの?」


「知り合いも何も、大和君の実家は私の家の近くなの!!どうしてくれるの!!よりによって…」

香奈の目付きが一段ときつくなった。


「まぁ〜いいわ!!とにかく中に入ってくれるか。玄関先で話されると迷惑だから!」

大和はそう言いながら、先に中に入っていった。


「失礼します」

香奈は拓斗を引っ張りながら家の中に入った。


大和に案内され、二人はリビングに入った。

家の中は、うちと比べようがないくらい綺麗に整理されていた。

中央ぐらいにあるソファーに、愛は下を向いて座っていた。


「拓斗…ごめんね…」

愛の目は真っ赤である。ずっと泣いていたのだろう。

「お前が愛か!?人の旦那と何してくれてるの!!」

香奈が勢いよく愛のほうへ向かったが、大和に止められた。


「まぁ〜落ち着け。とにかく座れよ」

大和は愛の横に少し離れて座った。


「すいませんでした。すべて俺が悪いんです。最初に愛さんを誘ったのも俺なんです。だから愛さんを責めないであげてください」

拓斗はその場で土下座をし、頭を床に擦り付けた。


「どっちが悪いかなんて今さらどうでもいいんだよ。どうやって責任とってくれるんだ!?」

大和は机に置いてあった二人のプリクラをぐちゃぐちゃに丸め拓斗に叩きつけた。


香奈はそのプリクラをひらい、見ている。

「こんなものまで……まぁ〜楽しそうなことですな!!あんたも黙ってないでなんか言いなよ」

香奈はずっと下を向いたままの愛に向かって叫んだ。


「…すいませんでした…」

愛は香奈に向かって小さな声で謝ったが、どことなく睨んでいるようにも見える。


「それで、考えてきたんだろうなっ!!」


「…」


「どうして何も言わないんだ!まさか何も考えてないとか言わないよな!!」


「あの…考えろと言われても、どうしたらいいのか…」


「どうしたらいいだと!!…まぁ〜いいわ。少し時間やるから二人で考えてこいよ。分かったか!」


「は…はい。わかりました」


「お前もだぞ愛!いつまで下向いてるんだ。外でも行って二人で''仲良く''考えてこいよ」

大和は愛の腕を軽く叩いた。


「…分かったよ…」


「ちょっと待ってよ!!何勝手に話進めてるの!?二人にする必要なんてないじゃん!!ここで話したらいいじゃんか!!」

香奈が勝手に話を進める大和に向かって怒鳴った。


「このまま話してても進まないだろ。まぁ〜香奈はちょっと黙っててくれ」


「どうして黙ってないといけないの?私も被害者なんだよ」


「黙ってろっていってるだろうが!!」

大和は急に顔色を変えて怒鳴った。大和は自分の思い通りにいかないのが嫌なのだ。


「……」

香奈は大和に圧倒されたのか、それ以上何も言えなかった。


愛はそんな二人のやり取りを見ながら、拓斗をチラッと見て先に外へ出ていった。


「お前も早く行けよ!」


「…はい」


「大和君何を考えてるの?」

香奈は拓斗が出ていくのを確認して話をはじめた。

「別に何も考えてないよ。ただこのまま問い詰めても、二人とも何も言わないと思ったから」


「まぁ〜それもそうだけどね。でもこんなところで会うなんて思ってなかったよ。なんか嫌だね」


「そうだな。お前ちょっと太ったんじゃないか?」


大和は香奈より3つ上であり、小学校のときから知っている。

そして、大和は香奈の前の彼氏の友達であったため、よく一緒に遊んでいた。

二人が会うのは7年ぶりぐらいである。


「そうだね、子供生んでから太ったかな」

香奈は、大和の知っているころよりはるかに太っていた。香奈自身はあまり気づいていないのだが。

「とりあえず、二人で考えてどんな答えが返ってくるかだな」

大和はどことなく楽しんでいるようにも見える。


「大和君なんか楽しんでない?答えなんて決まってるじゃん。まさか…二人が一緒になるなんて思ってないよね」


「さぁ〜どうかな。まぁ〜どちらにしても二人とも許さないけどね」


「そりゃそうでしょ。許せるわけないよ」


「俺は俺の好きなようにするけどね。香奈も好きなようにしてくれ。でもあいつは金は持ってないから諦めな。俺は一切出さないから」


「お金で解決しようと思ってないよ。これからのことなんて考えられない」


「その辺は旦那と勝手に考えてくれ。こっちはこっちの問題だから」


香奈は久しぶりに会った大和に対して恐怖を感じた。昔の大和とは何かが違う。こいつはすごく恐ろしいことを考えているような気がする。



このあと香奈が思っていたとおり、大和はとんでもないことを言い出したのである。



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