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禁断LOVE  作者: コウユウ
第八章
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132/136

8-10

場所は変わって香奈の実家。



朝から天気もよく、宇宙と外で遊んでいた。


遊んでいるといっても、宇宙が遊んでいるのは姪の瑠奈である。

香奈は椅子に座って見ているだけだった。



「ママ、キャッチボールしようよ」


宇宙が、車庫からグローブとボールを持ってきた。



「瑠奈ちゃんとしなよ」


面倒くさそうに言葉を返す香奈。



「えー!ルナちゃんしてくれないもーん」


瑠奈は女の子。普通ならキャッチボールなんてしない。

いつも宇宙が誘うのであるが、断られるのである。



「わかったよ」


仕方なく了解した香奈であった。



宇宙はすぐに香奈から少し離れ、ボールを投げる準備をしていた。



「いくよー!ママ!」


大きく振りかぶり、ボールを投げた宇宙であったが、香奈のところまで届かず、地面に落ちて転がった。



「離れすぎだよ宇宙!もっとこっちにおいで」


「はーい」


香奈のところまで届かなかったボールを自ら取りに行き、また離れた宇宙であった。



「もうちょっと前かな」


香奈は、さっきと同じぐらい離れた宇宙を手招きした。



「これぐらい?」


3歩程前へ進んだ宇宙であったが、香奈はまだ手招きしている。



「もっとー!?」


「うん、もっと!」


「えーこれぐらいだよー。パパとしてるときはこんな前じゃなかったよ」


「・・・」


「あっ、ごめん・・・パパはいないんだった」


「もうパパのことは言わない約束でしょ!」


香奈は、拓斗のことはそのまま宇宙に話していた。


女の人と一緒に、自分と宇宙を捨てて出ていったと。

宇宙はどこまで理解しているのかは分からないが。



「じゃーもうちょっと前に行くよ」


宇宙も、拓斗のことを話すと、香奈が嫌な顔をするのを今まで散々見てきたので、それ以上は何も言わなかったのである。



「じゃーいくよー」


さっきと同じように、大きく振りかぶりボールを投げた宇宙だった。


今度は、香奈のところまで届いた。

身体からは少し離れていたが、すんなりキャッチした香奈であった。



「上手になったね宇宙」


「うん、パパといっぱいれんしゅうしたから」


「・・・・・・そっか。これからも一杯練習しようね」



やはり、4歳の子供には拓斗のことを忘れるなんてことは、まだまだ無理なのだろう。

香奈はこれ以上言わないことにしたのだった。



今日は拓斗が来る。

もう引き止めようとも思わない。

馬鹿らしくて怒りも沸いてこないのである。


宇宙にも会わせたくなかったが、父の康彦に最後ぐらい会わせてやれと言われたのだった。



「そらー、お昼ご飯買いに行くけど一緒に行くー!?」


家の中に入っていた瑠奈が、走って出てきた。



「うん!いく、いくー!」


瑠奈が車のほうに向かうと、宇宙も追いかけるように走っていった。



「ママ早くー!」


「はいはい」


しばらくしてから、瑠奈の母親、咲希が出てきた。


咲希は香奈の義姉である。



「じゃー香奈ちゃん行ってくるね」


咲希は瑠奈と宇宙を連れて、買い物に出掛けたのだった。



1人残った香奈は、遠くの山を見ながらこれからのことを考えていた。



「これからどうなるんだろ・・・宇宙と2人でやっていけるんだろうか・・・」



この先には不安しかない香奈であった。





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