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禁断LOVE  作者: コウユウ
第八章
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127/136

8-5

「ねぇー拓斗ー。やっぱり水道の水汚いよ」


愛は、晩御飯の用意をしていた。

特に何も食材を買ってないので、簡単なものにしようと思っていたのだが、相変わらず水道の水が茶色いのである。

最初のころに比べたら透明感はでているが、まだまだ目で見ても茶色いのである。



「なんだろうなこの水。水道管腐ってるのかなー。風呂のほう見てくるよ。こんな水じゃ風呂なんて入れないよな」


「ほんとだよ。1回大石さんに聞いてみるよ。アパートの大家さんと連絡とれると思うし」



拓斗は風呂の水道を見に行った。


蛇口をまわしてみると、やはり茶色い水しかでない。



「どうなってるんだこの水道」



「どうしたんだ?」


拓斗の後ろから、聞き慣れない男の人の声が聞こえてきた。



「えっ、」


拓斗が後ろを振り向くと、知らないおじさんがパンツ1枚姿で立っていたのだった。


「あっ、どうもどうも。君が新しく下に引っ越してきた人だな」


その男は、背は拓斗より高くスラッとした紳士的なおじさんだった。パンツ1枚ではあるが。



「あっ、そうでしたか。西岡と申します。これからよろしくお願いします」


「こちらこそよろしくお願いします。私、松下と言います。それよりもよくこんなアパートに来ましたね。聞く話ではご家族なんでしょ?」


「はい、妻と子供が二人います。このアパートは派遣会社の人に探してもらいましたので、自分達は来るまでどんなところか知らなかったんですよ」


「そうだったんですか。派遣の人もひどいですね。もっと普通のアパートあったでしょ。ここは私みたいな男独り身の人間が住むところですよ」


「私もこのアパート見たときは何も言えなかったですよ」


「そうだろうな。ところでさっきから水道ずっと見てたみたいだけど、どうかしたのかな」


「あー、それがですね、水道の水が汚いようで」


「あれっ、何も聞いてないの?」


「えっ、何をですか?水道代がタダっていうのは聞いたんですけどね」


「それは大家さんもひどいなー。ここの水は水道じゃないんだよ。雨水を浄水させてるだけだからな」


「・・・えっ!?今なんて言いました?」


拓斗は、松下のあり得ない言葉に驚きを隠せない。



「ほんとあり得ないだろっ。外に大きな穴開けて、そこに雨水貯めてるんだよ。それを浄水させて使ってるんだよ」


「雨水って・・・そりゃ水道代タダなはずですね」


「それは大家さんも言っておかないといけないことだよな。だから飲んだらだめだぞ。料理するのも使わないほうがいいよ。浄水してるといっても雨水だからな」


松下は笑いながら言っているが、拓斗は全く笑えず苦笑いを浮かべたのだった。



「ありがとうございます。教えてくれなかったら大変なことでしたよ。ちょっと嫁に言ってきますよ」


「あー、早く言ってやりな。他にも困ったことあったら言ってよ。私からも大家さんに言ってやるから」


「ありがとうございます。ほんと助かります」


拓斗は松下にお辞儀をして、愛の元へ戻ったのだった。




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