15 SIZ0では出られないのですが?
「結果から言わせてもらいますと、カーケイさんに出国許可を出すことはできません。」
そんな門番さんの衝撃的な一言だった。
…どうしてこうなったのだろう。他の人は軽く通過しているのにこんなことを言われて、
はいはい、そうですかという訳にはいけない。
まず、こんな何もなくなった国でなにをしろというのか?
SIZ0が原因なのか?おのれ、SIZ。こんな時にも邪魔をして来るというのか。
「どうしてですか?」
少し怒りを込めた声色で問うと、
「あなた、基礎スキルは持っているようですけど、まだチュートリアル受けていませんよね。
管理局で受けてから出直して来て下さい。」
そんな無慈悲な宣告。普通なら、うけてきますね。といって軽く済ませるところなのだが、
俺の見た限り、管理局も跡型無く木っ端みじんになっていたのだ。
「もうチュートリアルを受けることができないんですよ。」
「そんなご冗談を。私はもう十年ほど外を見ていませんが、
一日で町が無くなるなんてことはありませんよ。」
門番さんの闇が見えた気がするが気にしないでおこう。
「だから本当になくなったんです。」
「さすがに、騙されませんよ。さっさと諦めたらどうですか?」
ここで諦めるわけにはいかない。そうだ、警官さん…パースに書いてもらったものがあったな。
「これがあってもダメですか?」
「拝見しますね。…なるほど。パースさんは、一応貴族なのである程度の権限は有りますが、
他の業務に干渉できるほどの、権力がないのでダメですよ。」
なんでこんなものを持っているんだと不思議そうな顔をして、手紙を返しながら答える。
この世界の身分制度も気になるところだが、今はそれどころではない。
でも、よく考えてみたらこれ以上は無駄だろうか。誰が悪いという話でもないのだ。
そう考えると、簡単に解決する訳がないと思えてしまう。
悪いことを強いていうなら、自分のSIZの低さだ。
たった一つの原因にして、最大の元凶だろう。
「わかりましたよ。戻ります。」
「良い旅を。」
そんな門番さんのやけに嬉しそうな笑顔に見送られて。
部屋の外に出るとバンボーがソワソワしながら待っている。
「それじゃあ、早速行くか。」
「すまん!俺はこの国からでられないようだ。」
これが、新たな物語のはじまりであった。
一章終了&タイトル回収です。
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