第7話 お仕事
私が魔法の研究所で働くという事にして、保護してもらう事は決まったが、まだ両親……主に父の許可が出るか分からない。
「では今日帰る時に先生に説明してもらっても良いですか?」
「そうですね。今日ご両親が在宅なら話してみます」
「今から手紙を書くから少し待ってくれ」
セアノサスさんが手紙を書き終わるのを待って私と先生は教会に戻らず直接家に向かった。
家に帰ると両親ともに揃っていたので早速話す事にした
「お父様、お母さま。私働きたいのですが」
父は此方を見ると何を言ってるんだというような顔をして返事した
「急にどうした?」
そこでクフェアさんが話を変わってくれた
「ここからは私が話します。本日研究所に訪問したのですが……」
「で、適性は?」
「まだ分かりません」
「分からない?本当に研究してるのか?」
「間違いなく国の研究所です。で、ここで提案なのですが、魔法の適性が有るのは間違いありませんが、まだ何の属性か分かりません。そこで、各属性について勉強してもらっても良いのですが、それには授業料が大量にかかってしまいます。そこで提案なのですが、泊まり込みで働いて頂いて研究所の手伝いをしてもらいながら各属性を研究している人に教わるのはどうかと提案しに来ました」
「……一応は貴族の子供だ。小さい時から働かないといけないと思われるのは少しな……でも確かに授業料を払うのは正直痛い」
「では許可いただけますか?」
「まだだな。お前たちが本当に研究所に連れて行くという保証もない」
先生は手紙を父に渡して言った
「ここに研究所からの手紙も有ります。少ないですが給金も出ますし、住む所と食事は支給されますので負担は大きく減りますよ」
ここまで効いていた父は給金の話で少し嬉しそうにしながら言った。
「そうか。小さい時から勉強しに行くのも悪くなさそうだ。但し許可を出すには俺を一度そこに連れて行ってくれ。一応子供を預けるのにどんな所かを見ておきたい」
「それなら、今週末に馬車を借りてきますので、ご両親も一緒に現地に行きませんか?その際にサクラさんの荷物も持参したらすぐに住めるように手配いたします」
「そうだな。そうしようか……」
「お母さまの方もそれでよろしいのですか?」
「あの人が決めたのならそれで決まりです」
「そうですか。では週末の朝にまた参りますので準備だけしておいてもらってよろしいでしょうか?」
「分かりました」
その後先生が帰った後に珍しく父が話かけて来た。
「研究所はどうだった?」
「建物も大きく、働いている人も沢山いたよ」
「そうか。……一応覚えていて欲しいのだがお前は男爵家の子供だ。だから生活のために働いている等外では言うなよ」
「それは言いませんし、私は自分の魔法の為に自分の意思で働きたいのです」
「それなら良い。あと魔法の属性が分かったらすぐに教える事。手紙でも……いや手紙は他に知られるかもしれないから、直接言いに戻って来い」
「会に来ないのですか?」
「そんなに頻繁に出入りは出来ないだろう……俺にも仕事が有る」
「そうですか分かりました」
そうして数日が経過して週末、クフェア先生が私達を迎えに馬車に乗って来た。
「おはようございますクフェア先生。今日はよろしくお願いします」
「おはようサクラさん、ご両親もおはようございます。少し狭いですが研究所までこの馬車でお願いいたします」
私が自分の荷物を積み込もうとしたらクフェア先生が荷物を持ってくれた。
「先生ありがとう!」
「今日から慣れた家を離れるのです……不安なことは有りませんか?」
「これからが楽しみすぎて、まだ分かりません」
「そうですか。まあ楽しみに思っているなら大丈夫かもしれませんね」
荷物を積み終わるとゆっくりと馬車は進みだした。これで当分この家に戻る事は無いと思うけど、何故か少し安心している自分が居る。
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
ここまで読んでいただきありがとうございます。




