第49話 散田
皆で焼肉を食べ終わってからお礼に馬車で散田国の国境付近まで送ってくれるとの事だったので、
馬車に乗らせてもらう事にした。
近くで馬車の手配をしてくれている方が居たので話しかけた。
「大きな馬車ですね」
「これは大きな荷物を運ぶための馬車で力が強い。国境を目指すならここからはこいつが一番早い。」
「そうですか。ありがとうございます」
「しかし散田には何か用事が有るのですか?」
「特には有りません。色々な景色を見て回りたいので冒険者として旅してます」
「そうか……散田から北は少し寒いが景色の良い所が多い。もし行くところがないならお勧めする」
「ありがとう。次の目的が決まらなかったら北に行ってみるね」
「若い時にしか出来ないとおもうから頑張って」
「ありがとう!」
馬車に乗り数時間進んだら国境が見えて来た。
「あれが散田国との国境だ。犯罪歴とか無いよな?」
「大丈夫です」
「それならすぐに抜けられると思う……またどこかで会える事を祈るよ」
「ここまでありがとうございました!では散田の国に行ってきます!」
国境に向かう私達と戻っていく馬車に分かれた。
「カルミア、カルミアもこの度楽しめている?」
「楽しいよ。サクラと一緒なら安全だし」
「なら良かった。最近の行動は私が決めてるからカルミアがどう思ってるか不安だったの」
「私が本当に嫌な事ならはっきり嫌だというよ。だから今はとりあえずサクラが何をしたいかをメインで考えて」
「わかった」
国境は簡単に通過出来た。
冒険者証を見せるとそこにある魔獣の討伐記録を見て皆驚き、貴重な戦力が自分の国に来たと喜んでいた。
それから毎日北に向かって歩いて行った。景色の良い所とか色々有ると聞いたのでそこを目指して……でも急がず周辺の人々の生活を見ながら時間をかけて回った。
今日は普通に人が少ない道を歩いていたら猪二頭がこちらに向かって来た。最近肉の保存も減って来てるし狩ることにした。勝負は一瞬で終わりすぐに魔法で収納して誰も居なくて広い場所を探しそこで解体した。
「カルミア、今日は焼肉だね」
「肉ばかり食べても大丈夫かな?」
「何が?」
「その……体型とか」
「私達は毎日運動してるから大丈夫よ。運動せずに食べてばかりだと危険だけどね」
「明日から運動量増やそうかな?」
「何?体重が気になるの?」
「戦う時に体を動かしにくいので」
「……それは多分成長の問題だと思うよ……私は胸や尻に肉が無いけど……カルミアは……いいね」
「そう?でも戦う時や逃げる時に邪魔になるのよ!」
「そうか……私には分からない。でも確かに痩せると胸とか小さくなるとは聞いたことが有る」
「本当!?」
「私は学者では無いから詳しくは知らないが……多分そんな話が有ったと思う」
その後肉を食べたが、カルミアは小食だった。
散田の端の方まで来るとその先には大きくはないが山が多く、これを越えて先に進むのも大変そうなので一旦ここで引き返す事にした。
「カルミア、この先山ばかりだしこれを越えて進んでも特に目的地も無い。だからこの辺りで引き換えそうかと思うのだけど」
「そうだね。この山を越えても次の山……それを越えてもどこに出るかもわからない。それなら一旦引き返した方が良いかもね」
「とりあえず引き返す事には賛成でいい?引き返した後ツツジさんの所に行きたいのだけど」
「ツツジさん元気にしてるかな?私も気になるから行ってみたい」
「と言う事で撤退!」
「了解!」
私達は来た道を歩いて戻っていたのだが……
「サクラ、先程から何を考えているの?」
「……魔法で移動できたら便利かなって……」
「確かに出来たら便利だね」
「……何かできそうなんだよね」
「え?」
「少し試して良い?」
「危なくない?」
「私一人で試すから大丈夫」
「それ大丈夫じゃない……危なくないよね?」
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
ここまで読んでいただきありがとうございます。




