第34話 温泉へ
私達は魔獣の骨を売って予想以上のお金を手に入れる事ができたので、有間温泉に行ける事になった。
「これだけ有れば有間温泉に行っても余裕有るね。明日の馬車で行こうか?」
「そうだね。サクラありがとう」
「何が?」
「魔獣を倒してくれて」
「自分達が生き残るためよ……。まあでも魔獣が居なかったら温泉に行くまで何日かここで働くことになっていたと思うけど」
「そうだね。明日が楽しみだね」
その日は早目に寝て翌日の早朝から馬車で温泉に向かった。半日以上かけて温泉に着いたが到着した頃には何もしていないのに疲れていた。
「カルミア、お尻痛い……」
「サクラ私もよ」
「帰りもこれに乗るのよね?」
「帰りは下りだからもう少し早いと思うけどね」
「……そうね。歩くのは難しそうだし馬車使った方が良いよね」
「気持ちは分かるけど、今は温泉を楽しまない?」
私達は普段では選ばないような少し高めの所に泊まりゆっくり温泉を楽しんだ。
「サクラここに住みたい」
「住むにはかなり稼がないと無理だよ」
「分かってるけど、温泉が有って美味しい食事も出て来て……帰りたくない」
「気持ちは分かる。何かで稼げたら……って私達って自由に旅するんじゃなかった?」
「旅して良い所を見付けたらそこに住む。その場所がここかも知れないよ」
「もう旅はしたくない?」
「そんな事は無いわ。まだいい出会いもないし」
「そうだったね。カルミアは出会いを探してるのを忘れてたわ」
「だから色々な所に行っていい人探さないとね」
私達は夢のような1週間を過ごした後、有間口まで戻ることにした。
帰りの馬車は行きよりも時間が短かったがそれでも疲れた。
有間口に到着後どこに行くのかカルミアと相談した。
「カルミア……これからどこに向かう?」
「南から来たしこのまま北に進んでみたい」
「北の方か……分かった。そうしようか」
移動する事が決まったのでギルドに相談に行くと軍の隊長さんに会って欲しいと言われた。
軍へ会いに行くと隊長さんが申し訳なさそうに言って来た
「国から君達を貴族にって言って来ているがどうしたい?」
「私達は違う国から来ましたし、この国に留まる気は無いのでお断りします」
「そうだよな。分かった、国にはそう伝えておく」
「私達の返事が分かっていたのですか?」
「前に旅をしたいと言っていたし、軍に入る気も無いと言っていた。そんな人が貴族にと言われて喜ぶとは思ってなかったからな」
「その通りです。申し訳ありませんがお断りさせてください」
「いやこちらこそすまない。この先も気を付けて旅してくれ……またこの辺りに来た時は寄ってくれたら何か奢るよ……この前美味い肉貰ったからな」
「本当ですか?ではこの辺りを通る事が有ったら寄らせてもらいます」
「その時にここに居なかったらごめんな」
「え?」
「変な意味ではなく軍だから異動も有る。ここにいつまで居るかは分からないからな」
「そういうことですか……分かりました」
話しも終わったので、街を出る事にした。
私達は北に向かって歩いていた……正直街を通り過ぎると何もない。食料は魔法の収納の中に沢山あるから良いが、眠る時間をどうするかが難しい。一応交互に休み一人が警戒するが、私と比べるとカルミアは戦闘に自信が無いから何か有ったらすぐに起こされる。別にそれは悪い事では無いのだが、睡眠時間が短くなると移動距離が少なくなる。
今日も睡眠不足気味に歩いていると道で倒れている女の人を見付けた。
私は急いで声を掛けたが顔色も悪く返事はするが元気がない
「大丈夫ですか?」
「水が……水が無くなって」
「水ですか?」
「はい」
「水なら有るので渡しますね」
「でも……お金が……」
「お金なんて要りません。良かったら飲んでください」
私は少量の水を入れ物に入れて渡した。
彼女は勢いよく飲んだのでゆっくり飲むように言いもう一杯渡した
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
ここまで読んでいただきありがとうございます。




