第3話 属性不明
結局あれから数日経過したが私の魔法の属性は分からなかった。
でも意外だったのは父が喜んでくれたことだった。
あの日家に戻ると父が「それでどうだった?」と興味無さそうに聞いて来たが
母の「魔法の適性が有った」の一言で急に態度が変わった。
それから父は「おめでとう!何の属性か?火か?水か?」と聞いて来たが分からないというと
「そんなはずはない。教会は何をしているのか!」と怒り出した。
その日以来父は何故か私に「本は要らないか?」とか「教会まで送ろうか」等と不自然に優しくなった。
私は父の事を考えても分からないので今までと変わらずに母に頼み教会まで連れて行ってもらった
私が本を読んでいると声を掛けられた。
「サクラさんだったよね。私はこの教会のクフェア。魔法の属性の件だけどまだ分からないんだ。ごめんね」
「クフェアさんいつも文字を教えてくれてありがとう。出来たら魔法の事も教えて貰えますか?」
「何を知りたいのかな?」
「私の属性がまだ分からないみたいだけど、属性ってそんなに大事なのですか?」
「そうだね。その属性により先生が変わるから分からないと大変だね。属性が分かっていてもすぐに使えるようになることは稀だから、違う属性の先生に教わると時間と予算の無駄遣いになるし……魔法を使える方は少ないから先生を探すのも大変なんだよ」
「そうなのですか!先生うちは裕福ではないみたいなのですが……」
「それは大丈夫!国が魔法使いを保護しているから授業料の一部は国が負担してくれるし、残りは働きながら返還も出来るから……って子供には難しいかな?」
「わかります。魔法を使って働いて残りの授業料を返すのですね」
「そうだよ。凄いね理解できるんだ」
「あの……クフェアさんは魔法を使えますか?」
「他の人には言わないで欲しいのだけど私は火の魔法が使えます」
「わかりました。誰にも言いませんが……火の魔法を教わる事って出来ませんか?もし使えたら働いて授業料を払いますので!」
「私が教えるのは構いません。実際教えたことも有ります……でもサクラさんに火の属性がある確率はかなり低いですがよろしいのですか?時間の無駄になるかもしれませんが?」
「色々知るのを無駄だとは思いません……ってごめんなさい生意気言いました」
「そうですね。私が間違ってるのかもしれません。前に教えた生徒は魔法が発動しないのを私の教え方が悪いと責められたことも有りましてね……少しネガティブになっていたのかな」
「使えるか分かりませんが私の属性が分かるかもしれないので頑張ります」
「では今から教えますね。本当はまだ教えるには早いのですが……サクラさんは話した感じ無理をしなさそうなので今から始めます」
それから1週間クフェア先生に火の魔法の基礎を教わった。
座学が終わり今日から実際に魔法を使う練習を始める事になったのだが……初回から成功した。
「サクラさん……初回で魔法を成功したなんて話聞いたことが有りません。1年位で使えたら早い位なのに……。サクラさんもう魔法の発動を止めてください。魔力が尽きたら気を失います……まだ成長していないサクラさんには短時間でも大変なはずです」
私は目の前につくった火球を消して言った
「先生が良かったから出来たのだと思います!」
「良かった、平気そうですね……しかしサクラさんの属性は結局火と言う事で良いのでしょうか?」
「そうですね。……もしかしたら複数と言う事も?」
「実は私もそう思っているのです……サクラさんの魔法の属性が分かるまで魔法を使える事は誰にも言わない方がいいかもしれません」
「そうですね。変に話して騒がれたくも無いですし……でもクフェア先生はそれでいいのですか?」
「どういう意味ですか?」
「先生の教え方が良かったから私はすぐに魔法を使えたのかもしれません。……これを公表したら生徒希望が沢山来そうですが」
「そんな事よりサクラさんの人生の方が大切です!」
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
ここまで読んでいただきありがとうございます。




